Windows 11および10の一部ユーザーが、Google Chromeのインストール時に「このアプリはお使いのPCでは実行できません」というエラーに直面していた問題が、Googleによってようやく修正された。原因は、AMDやIntel製CPU搭載PC向けのChromeインストーラーが誤ってArmアーキテクチャ向けのバージョンに置き換えられていたことにある。
この不具合は1週間以上前からRedditやWindows Latestなどで報告されていたにもかかわらず、Googleの対応は遅れ、多くのPCユーザーに混乱と不便をもたらした。セットアップファイル内に「Arm」の記述が含まれていたことから、配布ミスの可能性が高いとされている。
今回の問題で最も得をしたのは、インストール不能に苛立ったユーザーが流れた可能性のあるMicrosoft Edgeかもしれない。
インストーラーの不具合は単なる配布ミス Arm版Chromeが誤って配信されていた可能性

Google Chromeの公式サイトから配布されていたWindows向けインストーラーが、一部PCで起動不可となっていた原因は、x86向けではなくArmアーキテクチャ向けのセットアップファイルが配布されていたことによるものと見られている。RedditやWindows Latestでは早い段階から問題が報告されており、配布ファイル内に「Arm」の記述が含まれていたことが発見されていた。これは通常、IntelやAMDのCPUを搭載するPCには存在しない形式であり、意図しないファイル差し替えが起こっていた可能性が高い。
さらに、9to5Googleによる検証でも、問題のインストーラーがSnapdragon搭載のWindows PCでは正常に動作したことが確認されており、実際に配布されていたのがArm版であったことを裏付けている。この事実は、ファイル配信プロセスの管理体制に何らかの見落としがあったことを示唆していると言える。
このような初歩的なミスが広範囲に影響を及ぼした背景には、配布ルートの自動化や、検証プロセスの簡略化が関係している可能性もある。ただし、それらは確定的な情報とは言えず、あくまで一部の状況証拠に基づくものである。
「1週間の沈黙」が生んだ不信感 Chromeユーザーの移行を促したのは誰か
この問題が最初に発覚してから修正されるまでに要した期間は約1週間。報告はRedditや各種メディアを通じて早期に共有されていたにもかかわらず、Googleから公式の説明や即時の対応が見られなかったことは、利用者にとって極めて不親切に映ったはずだ。とくに、Chromeを新規インストールしようとしたユーザーの中には、エラーの意味すら把握できず、他のブラウザに乗り換えたというケースもあったと考えられる。
TechRadarでは、今回の一件がMicrosoft Edgeにとって“漁夫の利”となった可能性を指摘している。EdgeはWindowsにプリインストールされていることから、Chromeがインストールできなかった層にとって自然な選択肢になったと見る向きもある。また、インストーラーの不具合という性質上、既存のChromeユーザーではなく、これから導入しようとしたユーザーが被害の中心であり、その分、Googleに対する印象の悪化は避けられなかった。
今回のケースでは、技術的な障害以上に、対応の遅れと情報不足が信頼を損ねる要因となった。たとえ根本的なミスが単純なファイル取り違えだったとしても、そのフォローが迅速でなければ、影響の波及は予想以上に広がる。
Source:TechRadar