Samsungが発表した新型ミッドレンジタブレット「Galaxy Tab S10 FE」と「S10 FE+」は、500ドルからという価格設定ながら、IP68の防水・防塵性能やAIベースの機能を搭載し、日常使いに必要な実用性と堅牢性を兼ね備えた1台に仕上がっている。
ディスプレイには最大90Hz駆動のLCDパネルを採用し、明るさ800ニトに対応。Exynos 1580チップを中心に、Android 15や最大12GB RAM、5G通信、45W充電などのスペックを実現。スタイラスも標準で同梱されている。
防水・防塵対応と明るいLCDで実用性を追求した設計

Galaxy Tab S10 FEシリーズの最大の進化点のひとつが、IP68等級の防水・防塵性能の搭載である。これはスマートフォンでは一般化しているが、タブレットではまだ少数派であり、特に13.1インチの大型モデル「S10 FE+」においては、屋外やキッチン、バスルームといった多様な環境での活用を想定した設計と捉えることができる。加えて、90Hz駆動のLCDパネルは高輝度モードで最大800ニトに達し、直射日光下でも視認性が確保されるため、可搬性のある作業端末としての適応力を持つ。
一方で、OLED非搭載である点は映像鑑賞やイラスト用途にはやや物足りなさを残す。特にTab S9やS10の鮮やかなパネルを知るユーザーにとっては、色再現性やコントラストにおいて差を感じる場面も出てくるかもしれない。ただし、価格とのバランスを考慮すれば、この明るさとリフレッシュレートの組み合わせはミッドレンジとしては十分以上の内容であり、堅実な選択肢と評価できる。
AIツールとAndroid 15による使い勝手の変化
Galaxy Tab S10 FEには、「Circle to Search」「Object Eraser」「Best Face」といったAIを活用した実用ツールが搭載されており、これまでスマートフォン側で主流だったアシスト機能がタブレットにも本格導入されている。加えて、Samsung独自の「Auto Trim」や「Math Solver」、「Handwriting Assist」など、ノートアプリを中心とした体験強化が施されており、勉強や資料作成といった作業用途にも対応可能なソフトウェア設計となっている。
これらの機能は一部、正確性や応答性に課題があるとの指摘もあるが、端末の用途を拡張する上では十分な意義があるといえる。また、Android 15を初搭載したタブレットとしても注目され、今後のアップデート方針やOne UIの進化が、この機種の使い勝手に大きく影響する可能性もある。エンタメ消費だけでなく、実用アプリとの組み合わせによって活用の幅が広がる構成といえる。
FEシリーズに見る“必要十分”な性能と価格の均衡
Exynos 1580を採用したTab S10 FEシリーズは、パフォーマンス面ではフラッグシップに劣るものの、全体的な動作の安定性やバッテリー効率においては期待できる水準を確保している。特に、先代Exynos 1480から引き継がれた処理性能の安定性や省電力性能が継続していることが報告されており、日常の作業や動画視聴、SNSといった一般的な用途ではストレスを感じにくい構成とされている。
価格は10.9インチのFEが500ドル、13.1インチのFE+が650ドルからと、ハイエンドモデルよりも明確に抑えられている。スタイラスが同梱されている点も含めて、別途アクセサリ購入を必要としないパッケージはコスト面での負担を軽減する要素といえる。重視する用途が限定的である場合、必要以上の性能を求めるよりも、この“ちょうどよさ”を選ぶ価値は高い。今後、タブレットの買い替えを検討している層にとって、選択肢の一角として有力な存在となるだろう。
Source:Android Police