Appleは、2027年に2nmプロセスを採用した独自設計の「M6」プロセッサと、次世代5Gモデム「C2」を搭載するiPad Proを市場投入する計画を進めているとされる。M6はTSMC製の最先端ノードを用い、性能と電力効率の大幅な向上が見込まれている。
注目すべきは、全iPadが依存してきたQualcomm製モデムからの脱却であり、C2の採用により、Appleは初めてiPadで自社製5G通信技術を導入することになる可能性がある点である。M4モデルで完成度の高いハードウェア刷新を済ませたことから、M5は設計変更を伴わない過渡的存在となり、真の飛躍はM6世代で訪れるとの見方がある。
Apple初の2nm M6チップとC2モデム搭載iPad Proが2027年に登場か

BloombergのMark Gurman氏によれば、Appleは2027年に2nmプロセスで製造された「M6」チップを搭載するiPad Proを投入する計画を進めている。このM6は、TSMCの次世代ノードを用いることにより、処理性能の飛躍的な向上とバッテリー効率の改善が期待されている。
また、同モデルにはApple独自開発の第2世代5Gモデム「C2」が採用される見通しで、これはiPadシリーズとして初の自社製モデムの実装となる可能性がある。現行のiPad Proを含むすべてのiPadはQualcomm製のSnapdragon 5Gモデムに依存しており、Appleの通信領域における完全な自立には至っていなかった。
C2モデムは、現在iPhone 16eに限定的に搭載されているC1の後継であり、通信速度や電力消費の面でSnapdragonに近い水準が実現されることが期待されている。こうした構成の刷新により、M6 iPad Proは単なる世代更新を超え、Appleのモバイルデバイス戦略における大きな転機となることが予測される。
2027年春の発売とされるこのモデルは、過去のリリース周期とも整合性を持ち、Appleの長期的な開発計画の一環であると読み取れる。
脱Qualcomm依存が意味するAppleの中長期戦略
Appleが2027年に自社製5Gモデム「C2」をiPad Proへ搭載する計画を進めている背景には、長年の課題であった通信技術の内製化というテーマがある。これまでiPadはすべてSnapdragonモデムに依存しており、通信分野における主要コンポーネントを外部ベンダーに委ねる構造が続いていた。
しかし、C2の実装が実現すれば、iPadシリーズは初めて通信系統を自社で統合的に設計・制御できる製品となる。この動きは、Appleが半導体を含む基幹技術の垂直統合を志向する中で極めて象徴的であり、単なるスペック向上にとどまらない。
自社製モデムを用いることにより、製品の設計自由度が格段に向上し、パフォーマンスと省電力の最適化が一層進む可能性がある。また、Qualcommへの依存度が下がることで、ライセンス料や供給リスクといった経営上の不確実性も軽減される。
さらに注目すべきは、Appleが既にiPhone 16eでC1モデムを搭載しているという事実である。C2がその進化形であるならば、iPadへの搭載によって通信品質や電力制御における技術的自信が得られた可能性がある。タブレット市場においてはiPadの競争力が依然として圧倒的であり、自社製モデムの投入はその優位性を中長期的に盤石なものとする布石となり得る。
Source:PhoneArena