サムスンが最新ミッドレンジ機「Galaxy A26」において、ディスプレイドライバーICに初めて外部企業製品を採用した。供給元はこれまでテレビやタブレット向けにICを手掛けてきた韓国のDB GlobalChipであり、同社にとってもスマートフォン市場への初進出となる。
この新型チップは「TCON embedded driver IC」として知られ、パネルへの信号伝達を担う中核部品。Samsungは従来、自社製ドライバーにこだわってきたが、今回の決定はコスト効率や電力性能に配慮した可能性がある。
今後、フルHD+から2K以上の解像度まで対応するDB GlobalChipの展開が進めば、Galaxy SシリーズやZシリーズへの波及も現実味を帯びる。ディスプレイ戦略の転換点として、業界関係者の注目が集まっている。
Galaxy A26におけるディスプレイドライバーの転換点

Samsungが2025年に発表したGalaxy A26では、ディスプレイドライバーIC(DDI)に初めて外部企業の製品が採用された。供給元は韓国の半導体メーカーDB GlobalChipであり、同社にとってはスマートフォン向けOLEDドライバー市場への初参入である。
これまでDB GlobalChipはテレビやタブレット向けのICを主に製造してきたが、今回採用された「TCON embedded driver IC(TED)」は、パネルに直接接続される構造を持ち、ディスプレイのピクセル制御に関わる要となる。
Galaxy A26のディスプレイ自体はSamsung製のSuper AMOLEDで、Corning製Gorilla Glass Victus+により保護されているが、ドライバー部分のみが外部製という構成となった。このチップはフルHD+解像度に対応し、省電力性と耐久性の向上がOEM側からは強調されている。
通常、Samsungはスマートフォンにおいては垂直統合の戦略を取ってきたが、今回の採用はそれに一石を投じる動きともいえる。パネルは自社製でありながら制御部品に外部ソリューションを導入したことで、今後の機種展開や他モデルへの波及に注目が集まる。
中でも、ハイエンドモデルであるGalaxy SやZシリーズでの採用可能性に関しては、現時点では明言されていないものの、DB GlobalChip側が高解像度ディスプレイ向け製品の開発を進めている事実は重要な伏線といえる。
Samsungの戦略変更が意味するもの
Samsungはこれまで、自社製ディスプレイを支えるDDIも含めて内製化を重視してきた。特にフラッグシップモデルにおいては、品質管理やブランド価値の観点からも外部依存を避ける傾向が強かった。しかし、Galaxy A26におけるDB GlobalChipの採用は、コスト競争力や多様な製品展開を視野に入れた柔軟な調達方針への変化を示唆している可能性がある。
この判断の背景には、ミッドレンジ市場における急速な競争激化がある。価格帯を維持しつつも、バッテリー持続時間やディスプレイ性能といった主要なユーザー評価ポイントを向上させるためには、新たなサプライヤーとの協業が不可欠となる局面が訪れているとも解釈できる。
DB GlobalChipのドライバーは、省電力性能と耐久性が評価されており、エントリーから中位機種にかけての品質向上に寄与すると考えられる。一方で、ディスプレイ技術はSamsungの強みであり続けてきた。外部製ICの導入が一過性のものなのか、あるいは戦略転換の一環として継続されるのかは、今後のモデルにおける選定方針にかかっている。
仮に今後、1.5Kや2KクラスのOLEDパネルに対してもDB GlobalChipが製品を供給する体制が整えば、これまでの自社完結型モデルから脱却する可能性も否定できない。今はその第一歩に過ぎない。
Source:Android Headlines