2025年第1四半期、S&P500とナスダックが揃って下落する中、ウォーレン・バフェットとマイケル・バーリという二人の著名投資家のポートフォリオが対照的な成績を示した。バフェット率いるバークシャー・ハサウェイは、AppleやAmerican Express、Bank of Americaといった主力銘柄が軒並み下落し、上位10銘柄ベースで3.9%のマイナスリターンとなった。
一方で、バーリはAlibabaやJD.comといった中国テック株への積極的な投資で16.44%のリターンを記録。CSI 1000指数やハンセン指数の上昇も追い風となり、主要ファンドマネージャーの中でも群を抜く成果を収めた。市場の不安定さが続く中、逆張り戦略が際立つ四半期となった。
テックと金融株の下落が響いたバフェットの選好銘柄構成

ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイは、2025年第1四半期においてS&P500全体の下落局面に巻き込まれた。Appleは同社のポートフォリオの4分の1以上を占める中で10.34%の下落を記録し、American Expressは8.86%、Bank of Americaも5.60%の値を落とした。
これらの主要銘柄の不調が、ポートフォリオ全体のパフォーマンスに直接的な悪影響を与えた。バークシャーの上位10銘柄の総合的なリターンはマイナス3.9%にとどまった。
一方で、Coca-ColaとChevronはそれぞれ15%および16%の上昇を記録し、一定の支えとなったが、テックと金融のマイナス幅を相殺するには至らなかった。ただし、バークシャーの株価自体は17%の上昇を見せており、同社の事業構造や非上場部門、自己株買い戦略などが市場全体を上回る要因となった可能性は排除できない。構成銘柄の選択と実体企業のパフォーマンスが必ずしも一致しない点は、巨大なコングロマリット企業としての特性を浮き彫りにしている。
中国株投資の集中と反発が示したバーリの高リターンの背景
マイケル・バーリが率いるScion Asset Managementは、2025年Q1に16.44%のリターンを上げ、市場平均を大きく上回る成果を示した。特筆すべきは、Alibaba、JD.com、Baiduといった中国テック大手への集中的な投資である。
特にAlibabaは56%という急騰を見せ、JD.comも19%、Baiduも8%とそれぞれ大幅な上昇を記録した。これらの上昇は、同期間に8%上昇した中国CSI 1000指数、さらに18.6%上昇したハンセン指数の全体的な追い風によって支えられたと考えられる。
バーリの戦略は、欧米市場の不確実性が高まる中で、中国市場の反発力に着目した逆張り的な投資判断によって成り立っていたといえる。ただし、一部銘柄については既に利益確定のための縮小が進んでおり、短期的な戦略に基づいた運用であった可能性もある。ハイリスクな地域における集中投資が成功した背景には、単なるマーケットタイミング以上に、銘柄の選定とリスクテイクの精度が大きく影響していた。市場の動揺期における俊敏なポートフォリオ構築が明暗を分けた一例といえる。
Source:Finbold