Googleは、Android版Google Keepにおいて「テキストノートをデフォルトで作成する」新機能を正式に展開した。これにより、FAB(浮遊アクションボタン)をタップすると即座にキーボードが起動し、従来の選択プロセスを省略できるようになる。対象バージョンは5.25.122.00.90で、スマートフォンおよびタブレットで利用可能。
この変更は、昨年11月に導入されたノート作成の二段階仕様への反発に応える形で実装されたもので、テキスト以外のリストや描画、音声などのオプションには長押しでアクセスする設計に変わった。また、設定メニューから動作の切り替えも行えるようになっている。
テキストノート即起動の仕組みと変更の背景

今回のアップデートでは、Android版Google Keepのバージョン5.25.122.00.90において、FAB(浮遊アクションボタン)をタップするだけでキーボードが自動的に立ち上がり、新規テキストノートの作成画面に直接遷移する仕様が導入された。従来は、FABをタップした後に「テキスト」「リスト」「描画」「画像」「音声」といった5つの作成オプションを選ぶ必要があり、このプロセスが一手間となっていた。今回の改良により、その選択ステップが不要となり、よりスムーズに記録へ移れるようになっている。
この背景には、2023年11月のデザイン変更に伴って追加された二段階のノート作成プロセスへの不満があるとみられる。Googleはその後、ユーザーの利用実態を踏まえ、テキストによる入力がもっとも多いことを再評価し、今回の「テキストノート優先化」へと踏み切ったと考えられる。なお、音声や描画などの他のモードには、FABの長押しでアクセス可能な設計へと変更されており、意図しない操作の防止にもつながっている。
設定項目の拡充と操作性の再定義
今回の機能追加は単なるUI変更にとどまらず、「ノート作成」セクションの新設を含む設定画面の再編にも影響している。ナビゲーションドロワー内に用意されたこの新セクションでは、「デフォルト作成モード」の切り替えスイッチに加え、表示オプション、リマインダーの初期設定、共有に関する細かい項目がまとめられており、アプリ全体のカスタマイズ性が一段と高まっている。ユーザーが自身の利用スタイルに応じて調整しやすくなった点は、今回の改善の中でも見逃せないポイントである。
従来のGoogle Keepは、設定項目がやや分散しており、意図的な使い分けには一定の慣れが必要だった。今回の再編では、ノートの作成と表示に関する動作が一か所に集約されたことで、操作体系の一貫性が強化されている。また、今後予定されている「クイックキャプチャ」ウィジェットの再設計にも同様の思想が反映されるとすれば、Keep全体としての直感的な操作性の向上にもつながるだろう。
音声ショートカットの追加と記録手段の多様化
音声によるノート作成機能も同時に展開されており、Google Keepはテキストだけでなく、音声入力を利用した記録スタイルにも再び注目している。音声によるショートカットは、FABを長押しすることで呼び出す方式となっており、手を離さずに素早くメモを残す用途に適している。特に外出先や運転中など、キーボード操作が難しいシーンでその利便性が際立つ。
音声入力自体は新しい機能ではないが、今回のアップデートでデフォルトの作成動作に絡めて再度注目されたことは興味深い。Googleが「メモを取る」という行為をいかに多様な状況に適応させようとしているかがうかがえる。とはいえ、音声ノートは状況によって内容が曖昧になりやすく、テキストノートに比べて後からの整理には向かない面もある。そのため、今後の展開では、音声メモとテキストメモの連携や分類機能の強化などが求められる可能性がある。
Source:9to5Google