Microsoftが、Windows 11向けに完全ネイティブ化された新Copilotアプリの一般提供を開始した。従来のWebベース構造を脱し、XAMLと内部APIによる統合設計を採用。注目すべきは、ChatGPTの「o3 reasoning」に基づく高精度応答モード「Think Deeper」や、キャプチャ画像をAIに解析させる新しいスクリーンショットツールの搭載である。

また、Androidスマートフォンとの連携機能も強化され、通知や通話情報の確認がPC側から可能に。Copilotは既にWindows 10でも動作を確認されており、今後さらなる機能拡充が予告されている。

Windows 11専用と言われたネイティブCopilotがWindows 10にも対応開始

Microsoftが3月に発表したネイティブCopilotアプリは、当初Windows 11専用とされていたが、実際にはWindows 10上でも動作が確認されている。これまでWindows Insider Program参加者のみに提供されていた新UIと機能群が、今やすべてのユーザーに向けて展開されている点は注目に値する。ただし、Windows 10ではMicaなどのモダンな視覚エフェクトに非対応であり、UIの完成度には明確な違いがある。

この展開にはMicrosoftの過去の対応を踏まえた柔軟さが感じられる。Chromiumベースによる従来のWebアプリ型Copilotでは、パフォーマンスやリソース消費に課題があった。今回の完全ネイティブ化により、EdgeやWebViewへの依存が解消され、レスポンスの滑らかさが向上している。Copilotの刷新は、Windows 11ユーザーに最適化された体験を届ける狙いと見られるが、Windows 10への広がりは移行期にあるユーザー層にとっても歓迎すべき動きだろう。

o3 reasoningを採用した「Think Deeper」で精度重視の対話が可能に

新しいCopilotアプリには「Quick」と「Think Deeper」の2つの応答モードが搭載されており、後者は最大10秒程度の処理時間をかけて、ChatGPTの「o3 reasoning」モデルに基づく高精度な回答を行う。この応答モードの切り替えによって、瞬時のフィードバックと深い情報処理のいずれもが選択できるようになった点は大きな進化といえる。

ユーザーが重視するのは、速度だけでなく、文脈を捉えた正確性や多角的な情報展開である。Think Deeperでは、短時間モードでは拾いきれない問いへの丁寧な応答が可能になっており、実用的なアシスタントとしての信頼性が一段と高まった。とはいえ、高精度モードには待ち時間が生じるため、利用場面によって適切に使い分ける必要がある。目的に応じて応答レベルを選べる柔軟性は、日常的な作業やリサーチ用途で特に効果を発揮する構造といえる。

スクリーンショットからAIに直接質問できる新ツールが追加

今回のアップデートでは、スクリーンショットを撮影し、そのままAIに解析させる機能が新たに加わった。「+」ボタンから「Take Screenshot」を選ぶだけで、内蔵スニッピングAPIが起動し、任意の画面をキャプチャ可能。取得した画像は即座にCopilotへ送信され、そこに映る内容に基づいた質問や指示が行えるという構成になっている。

従来はテキスト入力のみが対話手段であったが、視覚情報を活用することで操作の幅が広がる。たとえばエラーメッセージの画面や設定ウィンドウをそのまま質問の素材とでき、状況説明の手間が省けるのは大きな利点だ。ただし、この機能がどこまで細かい視認性や文脈理解に対応しているかについては、今後の実用テストで評価されていく必要がある。入力手段としての多様化は、音声や画像との連携を前提とする次世代インターフェースへの布石とも受け取れる。

Source:Windows Latest