Microsoftは、独自のAIモデルを活用した新機能「Copilot検索」をBingに統合し、全ユーザーに向けて正式に展開を開始した。これは従来のBing検索やCopilotとは異なり、検索クエリに対して要約と画像付きで回答し、参照元のリンクも提示する対話型の検索体験を提供する。
この新たなインターフェースでは、検索バーの下に「Copilot」付きの「検索」タブが追加されており、ユーザーは手動で切り替えて利用できる仕様となっている。2月の限定テスト時点に比べ、応答精度と表示速度が大幅に改善され、実用性も向上している。
Bing AI検索の進化した体験とは何か

Bingの新機能「Copilot検索」は、単なるキーワード検索ではなく、質問に対して要点をまとめた回答を提示するインタラクティブな仕組みを採用している。ユーザーが「検索」ボタンを手動でクリックすることで有効になり、生成型AIが複数のWebサイトを参照しながら自然文で答える。この検索は、従来の青いリンク形式のインターフェースに代わり、視覚的にも整理された新しいUIを備えており、中央に配置された上部ナビゲーションバーやフォローアップ質問の受付機能も用意されている。
Windows Latestによると、このAI検索では独自のAIモデルが用いられており、ユーザーの入力に対して即座に推論を行い、必要に応じて参照元リンクや関連画像を自動で添える設計だ。従来型の検索との違いは、情報の「探し方」ではなく「受け取り方」にあると言える。ユーザーはリンクを一つずつ開かなくても、まとめられた回答から全体像を把握できるため、調査や情報収集に要する手間が大きく軽減される。
一方で、こうした便利さはリンククリック数の減少を招き、Webメディアの収益構造に新たな課題を突きつける可能性もある。また、AIが回答内容の出典を明示しないケースも報告されており、情報の信頼性や著作権の観点からも今後の改善が求められる領域である。
Googleの有料AIに対抗するMicrosoftの選択
2025年4月時点で、Googleは月額20ドルのサブスクリプション契約者向けに「AIモード」を提供しているが、これは米国限定であり、すべてのユーザーが利用できるわけではない。一方、Microsoftはbing.com/copilotsearchというURLまたはBingトップページから無料で誰でもアクセスできる仕組みを整備し、利用のハードルを大幅に下げている。日本を含むすべての地域に対し一律で展開されている点も大きな違いである。
この違いは、AI検索の普及速度やユーザーの体験そのものに直結してくる。検索を「支払って利用するもの」とするGoogleのアプローチに対し、Microsoftは「既存サービスの中に組み込む形」で導入しており、導入のハードルが明確に低い。さらに、インターフェースもChatGPTに似たスタイルを採用しつつ、Webサイトの出典リンクを併記するなど、情報の透明性に一定の配慮を加えているのが特徴的である。
ただし、Microsoftが提供する回答の中には、元記事の著者が自身のコンテンツから引用されたにもかかわらず、その出典が明示されない例も確認されており、情報提供者との関係構築や信頼性の担保といった面では、まだ課題が残る。こうした技術の利便性と透明性のバランスが、今後の評価を左右する鍵となりそうだ。
Source:Windows Latest