Samsungが、内側に四つ折りできるスマートフォンの特許をWIPOに出願したことが判明した。スケッチによると、4枚のスクリーンパネルが複数のヒンジで接続され、すべてが1枚のガラスディスプレイで覆われる設計となっている。

トリプルフォールドの「Galaxy G Fold」の登場が噂される中、さらに進化した「クアッドフォールド」型への関心が高まりつつある。展開時には大型タブレットサイズ、折りたたむとポケットに収まる携帯性を兼ね備える可能性もあり、同社の柔軟ディスプレイ技術の進展がうかがえる。

1枚ガラスで包むクアッドフォールドの構造と仕組み

SamsungがWIPOに出願した特許図からは、4枚のディスプレイパネルが複数のヒンジによって連結され、すべてが内側に折りたためる構造が示されている。最大の特徴は、これらのパネル全体が1枚のガラスディスプレイで覆われている点であり、従来の折りたたみ端末に見られた「折り目」を極限まで排除したビジュアルが目指されているようだ。

展開時には大型のタブレットとして使え、収納時には小型スマートフォンとしてポケットに収まるサイズに変形できる点が大きな魅力となる。今回の構造ではすべての折り目が内側に収まるため、持ち運び時のディスプレイ保護の観点からも利便性が高いと考えられる。ただし、複数ヒンジと大型一体型ディスプレイを組み合わせる設計は、耐久性や可動部分の精度確保といった課題を伴う可能性もある。

現段階ではこのデザインが市販モデルに直結するとは限らないが、Samsungがディスプレイ技術を核にした次世代デバイスの形を模索し続けている姿勢を示す一例といえる。今後の試作機登場や製品化の動向次第では、従来のスマートフォンの形状そのものが再定義されるかもしれない。

MWCでの試作品と特許出願の連動が示す開発スピード

2月のMWCでは、SamsungがFlex GやFlex Sといった多関節スクリーンを備えた試作機を披露していた。これらは複数回折りたためる構造を持ち、今回出願された「クアッドフォールド」型スマートフォンのデザインと思想的に通じる点が多い。ディスプレイの中心を軸に、内外へ折れる設計などが公開されており、既に試作段階から実機化への足掛かりが整っているとも受け取れる。

また、特許は3月27日にWIPOのサイトへアップロードされており、MWCでの展示から間を置かずに次の構想を進めているスピード感も注目される。こうした開発の連続性は、Samsungがフォルダブル端末の市場で引き続き主導権を握ることに強い意欲を持っていることの表れと見ることができる。

もちろん、特許出願は製品化を保証するものではなく、あくまで技術的アイデアの提示に過ぎない。ただし過去の例から見ても、Samsungは試作品から量産モデルへの移行を比較的早く実現してきた実績がある。今回の技術も、近い将来に実用化へ進む可能性は否定できない。

クアッドフォールドは「Galaxy G Fold」に先行する布石か

現時点で正式な製品名は明らかにされていないものの、Samsungは今年7月にも「Galaxy Z Fold 7」に加え、通称「Galaxy G Fold」とされるマルチフォールド型スマホを発表するとの情報が一部で報じられている。現在リードするHuawei Mate XTがトリプルフォールドであることを踏まえると、Samsungが次の一手としてさらに多く折りたためる機構を視野に入れているのは自然な流れだといえる。

今回のクアッドフォールド特許が「Galaxy G Fold」の技術的下地になっているかは定かではない。ただ、Galaxy Z Foldシリーズで培われたヒンジ技術とガラスディスプレイのノウハウを踏まえれば、この構造が次世代モデルの核になる可能性もある。量産体制が今月中に始まるという韓国メディアの報道が正しければ、プロトタイプから製品化への流れは既に水面下で進行中と考えられる。

クアッドフォールド構造が実際に市場投入された場合、利用者のスマホ体験は一変するだろう。従来の折りたたみ端末が持つ制限や弱点を克服し、新たなフォームファクターとしての標準を確立するかどうかに注目が集まる。

Source:Android Central