Appleは今秋、M5チップ搭載のiPad Proを投入する見込みで、同モデルは同社におけるM5初搭載デバイスの一つとなる可能性がある。さらに2027年には自社製C2モデムを内蔵したM6 iPad Proの投入が視野に入りつつある。

同時に、AI活用による健康支援サービス「Health+」の開発も進行中で、iOS 19.4の一部として来春に統合されるとの観測がある。食事トラッキングやパーソナライズされたコーチング機能を通じ、Healthアプリの位置付けが大きく変わる可能性がある。

また、折りたたみ型iPhone Foldは内側ディスプレイに4:3比率を採用し、iPadに近い操作性を目指す設計が報じられた。Appleの製品群はハードとサービスの両面から再定義されようとしている。

M5とM6が描くiPad ProのロードマップとAppleの半導体戦略

Appleは今秋、M5チップを搭載した新型iPad Proを投入する計画を進めており、これは「M5を搭載した最初のデバイスの一つ」となる見通しである。著名アナリストMing-Chi Kuoと記者Mark Gurmanの双方がこの時期を示唆しており、Apple内部ではすでに高度なテスト段階に達しているとされる。

Appleは近年、独自開発チップの投入ペースを加速しており、M5によってさらなる処理能力の向上と電力効率の進化が期待されている。一方で、2027年には自社製モデム「C2」を内蔵したM6 iPad Proの登場が見込まれており、これまでQualcommに依存していたセルラーモデムの領域にもAppleの内製化が進む可能性がある。

ただし、高性能モデルであるiPad Proへのモデム搭載が3年後にずれ込むことは意外性を含んでおり、同社がiPhoneを優先し、iPadではC2の成熟を待つ姿勢とも読み取れる。この2段階の投入計画は、Appleが自社の設計と製造戦略においてリスク分散と製品差別化を巧みに組み合わせている現れともいえる。

性能と通信技術の進化が段階的に進むことで、iPad Proの価値はより持続的な形で強化されていくと考えられる。

Health+が示すAppleのAI活用とサービス戦略の方向性

Appleは現在、「Project Mullberry」のコードネームで、AIを活用した健康支援サービス「Health+」の開発を進めている。従来の独立型アプリ構想から方針を転換し、既存のHealthアプリに統合される形での提供が計画されている。主な機能は食事トラッキングや、個人の生活習慣に応じた健康アドバイスの提供で、iOS 19.4の一部として2026年春にもリリースされる見通しである。

このHealth+は、Apple Watchや既存のヘルスデータを基盤とし、AIによって利用者の行動変容を促す役割を担うと見られている。ただし、AppleのAI機能はこれまでGoogleやOpenAIと比較してインパクトが弱く、Health+におけるAIの質と精度には慎重な検証が求められる。健康データのプライバシー管理と信頼性確保は、同サービスの普及において不可欠な要素である。

Appleは過去数年、サービス部門の収益を伸ばしており、Health+はApple Oneへの新たな価値付加要素として重要な位置を占めると考えられる。情報を「見る」だけの段階から、「行動を促す」サービスへと進化することで、Appleのエコシステム内での滞留時間と利用価値が一層高まる可能性がある。

Source:9to5Mac