バークシャー・ハサウェイが密かに買い増していたVeriSign(NASDAQ:VRSN)の株価が、2025年に入ってから約25%上昇し、同期間に約4%下落したS&P500を大きく上回る成績を記録している。

インターネットインフラの中核を担う同社は、エリザベス・ウォーレン上院議員から「独占」と批判されるほどの市場支配力を有し、安定したキャッシュフローと関税耐性によって、トランプ政権下の不透明な経済環境においても注目を集める。

株価が史上最高値をうかがう今、投資妙味の有無を巡って意見は分かれるが、VeriSignの“堀”の深さはバフェットの直感だけに留まらない投資価値を示唆している。


バフェットが注目したVeriSignの競争優位性と市場環境

VeriSignはインターネットの基盤を支えるインフラ企業であり、特にドメイン名登録におけるトップレベルの独占的地位を築いている。同社は「.com」や「.net」などを管理し、これは他社が容易に模倣できない事業領域である。エリザベス・ウォーレン上院議員が名指しで「独占」と批判したことは、裏を返せばこの企業の圧倒的な“堀”の深さを示している。

さらに、VeriSignの収益構造はサブスクリプション型に近く、安定したキャッシュフローを創出している。過去の決算でも堅調な数字が確認されており、不透明なマクロ経済下においても安定感は際立つ。とりわけ、トランプ前大統領による関税強化の再燃が懸念される中、VeriSignは「関税耐性銘柄」として再評価されている。

現在の市場はAIやハイテク株に注目が集まる一方、VeriSignのような「退屈な優良株」は投資家から見過ごされがちである。しかし、2025年の年初来で25%上昇という実績は、こうした銘柄の価値が見直されつつあることを物語っている。バフェットが選んだ理由は、この“退屈さ”の中に潜む確かな防御力と安定性にあると考えられる。


下落相場に逆行するVeriSign株 「関税デー」後の値動きに注目

2025年春、主要株価指数は「リベレーション・デー」と呼ばれた急落をきっかけに、軒並み調整局面へと突入した。S&P500は年初来で約4%下落しており、多くの成長株が下方圧力に晒されている中、VeriSignの株価は対照的に25%の上昇を見せた。この動きは、バークシャー・ハサウェイによるタイミングを見極めた買いが、いかに市場の変動を先取りしていたかを示している。

一方で、VeriSignが今後も上昇を維持できるかは未知数である。現時点の株価には「バフェット・プレミアム」が織り込まれている可能性があり、投資家の中にはすでに割高と見る向きもある。特にトランプ前大統領が掲げる保護主義的な関税政策が本格化すれば、景気後退懸念が高まり、全体相場の波をかぶるリスクは無視できない。

とはいえ、VeriSignは他のハイテク銘柄と異なり、収益基盤が外需依存型ではなく、関税の影響を受けにくい構造にある。過去のITバブル崩壊やリーマン・ショックでも粘り強さを見せており、今回も一時的な市場変動に対しては一定の耐性を示すと見られている。バフェットがこの銘柄を選んだ背景には、短期的な株価よりも、長期的な経済構造の変化を見越した判断がある。

Source:24/7 Wall St.