Nvidiaは、次世代機「Nintendo Switch 2」に搭載されるカスタムプロセッサーが、DLSS、G-Sync、レイトレーシングといった先進的なグラフィック技術を正式にサポートすると明かした。特にTensorコアによるAIアップスケーリング機能は、4Kレンダリングや高フレームレート出力における描画効率を大幅に向上させる可能性がある。
これにより、従来の携帯ゲーム機では困難だった高精細かつ滑らかな描写が、性能負荷を抑えた形で実現に近づく。一方、G-Syncについては携帯モードのみに限定され、ドック接続時は非対応とされており、これはHDMIポートの仕様による制約と見られる。
依然としてCPUやRAM構成など主要なスペックは公表されていないが、今回のNvidiaによる機能開示は、Switch 2のグラフィック面における飛躍を裏付ける重要な手がかりとなる。
DLSSとレイトレーシングが拓く次世代ゲーム描画の地平

Nvidiaが明言したSwitch 2のDLSS対応は、携帯型ゲーム機としては異例の高画質レンダリングを可能にする。DLSSはTensorコアによるAI処理を通じて、低解像度の映像を高解像度へと補完するもので、従来よりも少ない負荷で視覚的品質を保つことができる。この技術により、4K解像度での描画や1080p・120FPSといった高度なパフォーマンスが、携帯ゲーム機で現実的な水準に到達しうる。
加えて、Switch 2ではレイトレーシング専用コアの搭載も確認された。リアルタイムでの反射や光源表現を可能にするレイトレーシングは、従来のラスタライズ方式では困難だった自然な描画を実現する。Nintendoプラットフォームにおいてこれら2つの技術が正式採用されるのは初であり、従来の「性能より遊び心」という印象を大きく覆す可能性を含んでいる。
もっとも、現時点では搭載されるArm CPUの世代やGPUコア数、メモリ帯域など基本構成は依然として公表されておらず、DLSSやレイトレーシングがどの程度の品質と安定性で動作するのかは未知数である。技術的なポテンシャルと実際の体験との間に、どれほどの乖離があるかが問われる局面となろう。
G-Sync搭載は限定的 携帯ゲーム機における応答性の課題
Switch 2に搭載されるG-Sync機能は、画面のティアリングを抑制することで映像の滑らかさを保つ重要な技術である。ただし、Nvidiaはこの機能のサポートが携帯モードのみに限られることを明確にしており、ドック接続時の利用は想定されていない。これはHDMIポート側の仕様や信号処理の制限によるもので、G-Sync対応ディスプレイと直結される設計ではないことを示唆している。
この制限は、テレビ接続でのプレイを重視する層にとっては一部機能の恩恵を受けられない可能性を意味する。高精度な表示が求められる格闘・音楽・FPS系ジャンルにおいては、携帯モードでのプレイ環境がむしろ理想とされる場面も考えられるが、大画面出力時に同等の滑らかさを提供できないことは一つの懸念点となる。
とはいえ、携帯モードを中心に遊ぶユーザーにとっては、G-Sync搭載は確実な恩恵となる。従来の携帯ゲーム機では困難だった可変フレームレート対応を通じて、プレイ時の応答性と映像の一体感が向上する見通しである。任天堂がこの機能をあえて限定的に活用する背景には、用途と体験のバランスを慎重に取る方針があるとも受け取れる。
Source:Ars Technica