2025年3月発表のSteamハードウェア調査にて、NVIDIAの最新GPU「GeForce RTX 5080」が初めて使用率ランキングに登場した。1月末に発売されたこのモデルは、より高価格なRTX 5090を上回る順位を記録しており、手頃な価格帯の4K対応製品として市場での浸透が進んでいることを示唆している。
一方、従来の主力製品群にも変動が生じており、RTX 3060がRTX 4060からトップの座を奪還、RTX 4070はトップ10から姿を消した。また、AMDの携帯型向けGPUが着実に存在感を増しており、Steam Deck搭載の「Custom GPU 0405」などがAMDのシェア拡大に寄与している。
全体のシェアではNVIDIAが75.05%で首位を維持し、AMDが16.87%、Intelが7.74%と続いており、依然として緑のブランドがPCゲーム市場を主導する構図に変化は見られない。
GeForce RTX 5080の登場が示す価格戦略とユーザー層の変化

2025年1月末に市場投入されたGeForce RTX 5080が、Steamの3月調査で初めてランキング入りを果たした。従来のフラッグシップモデルであるRTX 5090よりも高い順位に位置しており、これは同製品が価格性能比に優れたハイエンドGPUとして受け入れられている可能性を示している。特に、前世代のRTX 4080よりも希望小売価格(MSRP)が抑えられている点が影響したと考えられる。
このような動きは、4K解像度に対応した高性能GPUに対しても、価格面での合理性を求めるユーザー層の広がりを反映している。
Steamユーザーの中核を成す層が、性能と価格のバランスをより重視するようになったことで、従来のハイエンド市場が変容しつつある。NVIDIAとしても、Blackwellアーキテクチャの普及にあたり、RTX 5080を先行的な旗艦とすることで、ユーザー層の拡大と新世代GPUの地盤固めを狙っていると考えられる。
これにより、従来の最上位モデル一極集中型の販売構造から、実用性能を重視した分散型の市場形成へと推移する兆しが明らかとなった。
シェア動向に見るNVIDIAとAMDの戦略的対照
Steamハードウェア調査によれば、NVIDIAは全体のGPU市場で75.05%という圧倒的なシェアを占めており、依然としてPCゲーム分野における支配的立場を維持している。一方、AMDは16.87%、Intelは7.74%と、一定のプレゼンスはあるものの、依然としてNVIDIAの影に隠れる構図である。
ただし、AMDに関してはSteam DeckやROG Allyといった携帯型デバイス向けのカスタムGPUが堅調にシェアを伸ばしており、ニッチな需要に対する強みが際立ってきている。
とりわけ「Custom GPU 0405」や「RADV VANGOGH」といったポータブル向けRDNAグラフィックスの登場は、AMDが新たな主戦場としてモバイルゲーム領域を重視していることを示す事例といえる。これに対し、NVIDIAはデスクトップ中心の従来路線を基盤に据えつつも、ミドルレンジからハイエンドまで幅広い製品展開により、堅実な支持を集めている。
このように、両社は技術競争に加え、対象市場の差別化によって競合関係の様相を変えつつある。特に、今後のSteam調査において、GeForce RTX 5070やRadeon RX 9070など新興モデルがどのように台頭してくるかが、戦略の優劣を測る指標となるだろう。
Source:TweakTown