テスラ(TSLA)のCEOイーロン・マスクが、トランプ政権下で物議を醸してきた「政府効率局(DOGE)」から5月29日にも退任する可能性が浮上している。NBCニュースが報じたもので、トランプ大統領がすでに閣僚に意向を伝えたとされる。マスク本人もFoxニュースのインタビューで、DOGEでの主要業務が130日以内に完了すると述べた。
マスクの政界関与は今年、テスラのブランドイメージに打撃を与え、全市場での売上低迷と株価の30%超の下落を招いてきた。だがDOGE離脱後に本業へ注力すれば、企業としての信頼性回復と株価の反転材料になるとみられる。
Wedbush証券のダン・アイブスは、マスクの復帰がEV分野での再成長に寄与すると分析。目標株価を現在水準の2倍超となる550ドルに据え、市場平均を上回る成長を予想している。
マスクのDOGE離脱とテスラ株の反応 5月末に迫る転機

テスラCEOイーロン・マスクが米政府の「政府効率局(DOGE)」の職を5月29日にも退く可能性が指摘されている。NBCニュースによれば、トランプ大統領は側近に対し、マスクの「公式な職務からの退任」が近いと伝えており、マスク本人もFoxニュースで「130日以内に業務が完了する」と語っている。この動きがテスラ株にどう影響を及ぼすかが焦点となっている。
今年に入り、マスクの政界関与はテスラにとって逆風となってきた。社会的混乱や企業イメージの毀損により、全市場での販売が減少。抗議行動や放火といった実害も報告され、株価は年初から30%以上下落した。こうした背景から、マスクが政界から離れテスラ本業に専念すれば、経営の立て直しと市場の信頼回復に寄与するとみられている。
マスクの退任が確定すれば、市場の視線は彼の経営手腕とイノベーションへの集中に向けられる可能性がある。ただし、政界との距離の取り方や公的発言が、再びテスラの評価に影を落とさぬよう慎重な対応が求められる。
テスラ株の評価とアナリストの見解 成長回帰の条件とは
第1四半期の納車実績が過去2年以上で最も低調であったにもかかわらず、アナリストの間ではテスラ株に対する評価は依然として強気な声が目立つ。Wedbush証券のダン・アイブスは「アウトパフォーム」との格付けを継続し、目標株価を550ドルに設定。これは現在の水準から見て100%以上の上昇余地を示す強気の見立てである。
アイブスはマスクのDOGE離脱が企業価値を回復させる鍵とみており、本業への集中が製品開発と市場戦略の再構築を後押しすると分析する。また、米政府が輸入車に課した25%の追加関税に対し、国内製造基盤を持つテスラが相対的に有利な立場にあることも評価に織り込まれている。
一方で、ウォール街全体の評価は中立的な水準にとどまっており、コンセンサスレーティングは「ホールド」、目標株価の平均は331ドルと現水準から約25%の上昇余地にとどまる。テスラが成長軌道に再び乗るには、単なるマスクの復帰にとどまらず、製品の競争力や収益構造の持続的改善が不可欠といえる。
Source: Barchart