Vivoが発表を予定しているAndroidタブレット「Pad SE」の詳細が、有名リーカーDigital Chat Station氏の情報により明らかとなった。12.25インチのソフトライトディスプレイを搭載し、66W対応の上位モデルPad 5 Proに対して、充電速度は15Wと控えめな設計になる見込みである。

カラーバリエーションは「ブルー」「チタニウム」「ダークグレー」の3色を予定。初期構成は6GB RAM+128GBストレージとされ、上位構成の存在も示唆されている。競合モデルとしては、Lenovo Tab P12(2024年モデル)などが想定されており、コストパフォーマンス重視の層を意識した選択肢となる可能性がある。

コンパクトな筐体にソフトライトディスプレイを搭載 12.25インチのPad SEが狙う用途とは

Vivo Pad SEは、上位モデルであるPad 5 Proの13インチ超よりも一回り小さい12.25インチディスプレイを採用している点が注目される。視認性に配慮したとされる「ソフトライト」ディスプレイは、眼精疲労を軽減することを目的としていると見られ、長時間の読書や映像視聴といった用途に適した構成といえる。サイズ面では、カバンにすっきり収まる可搬性も意識されている可能性が高い。

一方で、高リフレッシュレートへの対応が示されていない点から、ゲーミング用途やハイエンドな操作性を求める層には不向きと考えられる。ライトユーザーにとっては必要十分な性能だが、画面の滑らかさを重視する層からは物足りなく映るかもしれない。

この12.25インチという絶妙なサイズと表示品質のバランスは、主に動画配信や電子書籍利用を重視する層を意識した設計とも受け取れる。画質よりも目へのやさしさや取り回しを優先する利用スタイルにフィットしやすい構成といえる。

15Wの充電速度と構成バリエーション 性能と価格の折り合いを探る選択肢

Pad SEは15Wの充電速度に留まるとされ、66W急速充電に対応するPad 5 Proとの差は明白である。これは外出時の充電時間短縮を重視する利用スタイルにおいてやや不利に働く可能性がある。ただし、その分価格帯が抑えられることが予想され、日常利用においてコストを重視する層には十分に魅力的な選択肢となりうる。

RAMとストレージ構成については、6GB RAM+128GBストレージを基本に、8GB RAMモデルや256GBストレージの上位構成も視野に入るという。用途に応じたスペック選択の幅が用意されている点は歓迎できるポイントであり、ライトな使い方からやや負荷のかかるマルチタスクまで一定の柔軟性を持たせている。

充電性能を抑えた仕様は、電力効率やバッテリー寿命への配慮もあると考えられるが、一方で頻繁な利用を想定する場合には使い勝手に影響することも否めない。ハイエンドな仕様を求めない代わりに、必要なスペックを必要なだけ選べる点が、Pad SEの強みといえるだろう。

カラーバリエーションと競合製品 Lenovo Tab P12との比較に見える立ち位置

Pad SEは「ブルー」「チタニウム」「ダークグレー」の3色展開となる見込みで、いずれも落ち着いた印象のカラーで構成されている。シンプルながら高級感を演出する方向性がうかがえ、プラスチック感の強いエントリーモデルとの差別化を図る意図も考えられる。デザイン面での質感向上は、所有欲を満たしたい層にとっては重要な要素となる。

競合として挙げられているのは、2024年モデルのLenovo Tab P12である。Amazonでは約309.99ドルで販売されており、Pad SEも同価格帯を狙う可能性がある。性能面で見れば、Pad SEのスペックは控えめな印象だが、ブランドやUIの親和性、端末の軽量さといった面での差別化が意識されているのではないか。

価格競争力のあるタブレット市場において、過度なスペックではなく使いやすさや外観の質感を武器にしたアプローチは、実際の使用環境に寄り添った提案として一定の評価を得ることもあり得る。Pad SEは、見た目と使い勝手のバランスを重視する層に対して刺さる製品となるかもしれない。

Source:NotebookCheck