2025年4月3日に登場したGalaxy Tab S10 FEおよびFE+は、Android 15とOne UI 7を標準搭載しつつ、公式サイトやプレスリリースではソフトウェア更新ポリシーに一切触れられていない。
一方で、サムスンのカスタマーサービスは「7年間のアップデート提供」と回答しているが、それがOSアップグレードも含むのか、それともセキュリティパッチのみかは明確にしていない。過去にはフラッグシップ機種のみに提供されてきた7年サポートが、今回のミッドレンジモデルに適用されるのかどうかで注目が集まっている。
現状、詳細が曖昧なままのため、このアップデート保証は信頼すべき進化か、あるいは情報の抜け落ちによる誤解か、判断が難しい状況となっている。
サムスンが示した「7年サポート」の不透明さと過去の実績とのズレ

Galaxy Tab S10 FEおよびFE+の登場と同時に注目を集めたのが、ソフトウェアアップデートに関する“7年間のサポート”という言葉である。2025年4月3日に発売されたこのミッドレンジタブレットについて、公式製品ページやプレスリリースでは更新期間について明言されていないにもかかわらず、ユーザーからの問い合わせに対し、カスタマーサポートが7年のアップデート提供を口頭で回答している。しかし、その内容は曖昧で、OSのメジャーアップグレードを含むかどうかは明示されていない。
これまでサムスンは、フラッグシップモデルに対して7年のOS・セキュリティ更新を公に掲げており、ミッドレンジモデルには通常6年間のサポートにとどまっていた。にもかかわらず、今回のFEシリーズにだけそのルールが拡大されたという明確な発表はなく、これまでの基準との整合性がとれていない点が混乱を招いている。
この曖昧な状況は、過去に同様の混乱を生んだカスタマーサポートの対応を想起させる。確かな情報を示さないまま「7年」と伝えたことで、かえって誤解や過剰な期待を呼ぶ結果となっている。利用者としては、製品購入後の長期的な利用計画に影響を及ぼすだけに、サムスン側の明確な説明が不可欠であるといえる。
FEシリーズに7年保証が本当に適用される可能性とそれが意味するもの
もしGalaxy Tab S10 FEおよびFE+に対して、プレミアムモデルと同様の7年間のOSおよびセキュリティアップデートが正式に適用されるのであれば、それはこれまでのミッドレンジタブレットの扱いに一石を投じる出来事となる。サムスンがこの価格帯のデバイスにも長期サポートを提供する方針に転じたのであれば、Androidタブレット全体の価値基準を大きく変える可能性がある。
現時点ではあくまでサポート担当者からの非公式な返答に過ぎず、公式に確認された情報ではないため、実際のアップデート範囲は不明である。それでも仮にこの7年サポートがOSアップグレードまで含むものであれば、2032年までAndroidおよびOne UIの進化を体験できるという意味合いを持ち、これはフラッグシップタブレットであるGalaxy Tab S10 Ultraと同等の扱いとなる。
タブレット端末はスマートフォンと比べて買い替えサイクルが長くなりがちであるため、長期にわたるソフトウェア対応は端末選びの大きな判断材料となる。価格を抑えつつも長期使用を前提とした設計が実現するのであれば、FEシリーズの存在価値は格段に高まる。ただし、確定的な発表がない現状では、この期待はあくまで仮定の域を出ないものであり、冷静に続報を見極める姿勢が求められる。
Source:Gizmochina