AppleがiPhone誕生20周年にあたる2027年に向けて、大幅な再設計を計画しているとBloombergが報じた。次世代モデルには、全面ガラス筐体を採用した新型Proや、長年噂されてきた折りたたみ式のiPhoneが含まれる見通しである。

2017年のiPhone X登場時と同様に、デザイン面での大胆な変化が想定されるが、操作体系そのものに大きな変更は加えられない可能性が高い。ガラスデザインはiOS 19やiPhone 17 Proにも波及するとされており、ハードとソフトの一体的な進化が注目される。

折りたたみ式デバイスの登場はたびたび延期されてきたが、今回の再設計計画が実現すれば、AppleはSamsungのGalaxy Fold発表から約8年後に、折りたたみ市場へ本格参入することとなる。

iPhone 20周年モデルで予想される設計刷新の全貌

Appleが2027年に投入を予定しているiPhoneの20周年記念モデルでは、折りたたみ式ディスプレイの採用や、筐体全体をガラス素材で構成する新型Proの導入が検討されていると報じられている。これらの情報は、Bloombergによる関係筋への取材に基づいており、既存のiPhone 16シリーズと物理的には類似しつつも、背面カメラの構造や外装に大胆な変更が施されるとみられる。

特にガラス素材の拡大使用は、iPhone 17 ProやiOS 19での「ガラス的デザイン」導入とも整合性がある。2017年のiPhone Xは、物理ボタン廃止や全面ディスプレイの導入など、操作体系の根本に踏み込む変化であったが、今回の刷新はユーザー体験を大きく揺るがすものではないとされる。

その意味で、Appleは次の10年の技術の象徴を静かに提示しようとしている可能性がある。現行モデルから段階的にガラス比率を高める戦略により、2027年には視覚的にも質感的にも革新的なiPhoneの登場が現実味を帯びている。

折りたたみ式iPhone登場の背景と市場への影響

Appleが2027年に投入を模索する折りたたみ式iPhone(いわゆる「iPhone Fold」)は、過去数年にわたり繰り返し噂されてきたものの、実現には至っていない。2026年の登場を示唆するアナリストもいる一方で、2027年への延期観測も強まりつつある。

これはSamsungがGalaxy Foldを2019年に投入して以降、Appleが市場参入に対して慎重姿勢を維持してきた証左であり、完成度やユーザー体験を重視する同社の開発哲学とも一致する。技術的成熟を待つ姿勢が長期化している背景には、単なるデバイス構造だけでなく、iOSとの統合性やエコシステム内の最適化が必要不可欠であるという判断があると考えられる。

もし2027年にAppleが折りたたみ式iPhoneを発表した場合、Samsungとの直接対決は避けられず、既存の高価格帯スマートフォン市場に新たな均衡が生まれる可能性がある。ただし、Appleが過去にiPhone Xで見せたような「体験の再定義」を目指すのか、それとも既存の折りたたみ市場における品質面での優位性を狙うのかは不透明である。

いずれにせよ、20周年という節目を活用して市場への強いメッセージを打ち出す意図があるとすれば、その登場はAppleのブランド戦略において大きな転機となるだろう。

Source:AppleInsider