OnePlusのLi Jie社長は、中国SNS「Weibo」で次期フラッグシップモデルOnePlus 13Tのティーザー画像を初公開した。画像ではiPhone 16 Proとの並列比較が行われ、両者に共通するフラットエッジや丸みを帯びたディスプレイ角、アクションボタンの搭載といった外観上の類似点が浮き彫りとなっている。

加えて、OnePlus 13TはSnapdragon 8 Elite、6.31インチOLED、50MPのデュアルカメラ、6,000mAhの大容量バッテリーを搭載すると噂されており、性能面でも注目される端末である。中国では4月の発売が予定されているが、グローバル展開の詳細は現時点で不明であり、今後の発表が待たれる。

iPhone 16 Proとの共通設計が示すOnePlusの戦略的意図

OnePlus 13Tの公式ティーザー画像では、iPhone 16 Proとの外観上の類似点が意図的に強調されている。フラットなエッジ、丸みを帯びたディスプレイの角、さらにアラートスライダーに代わる新設計のアクションボタンの採用といったディテールが、明らかにAppleのデザイン哲学に寄り添っていることがうかがえる。

特にアクションボタンの配置や機能性においては、従来のOnePlusシリーズからの脱却が感じられる。こうした設計思想の変化は、OnePlusがより広範なユーザー層の獲得を狙っていることを示している可能性がある。iPhoneと同様の外観を採用することで、Appleユーザーの一部を取り込む入り口となり得るからだ。

また、スマートフォン市場においてデザイン面での差異化が難しくなるなか、共通要素の明示は「同等クラスのプレミアム感」を訴求する有効な手段ともなる。一方で、独自性の希薄化につながるとの懸念も拭えない。OnePlusが長年築いてきた技術志向のブランドイメージと、他社製品に似せた設計との間にあるギャップを、どのように埋めていくかが今後の課題といえる。

スペックに見るOnePlus 13Tの性能的アプローチと市場への布石

噂されているOnePlus 13Tのスペック構成は、ハイエンド機としての水準をしっかりと押さえている。Qualcommの最新SoCであるSnapdragon 8 Eliteの採用、6.31インチOLEDディスプレイ、50メガピクセルのデュアルカメラ、そして6,000mAhという大容量バッテリーといった要素が並ぶ。これらは、長時間の使用や高負荷なアプリケーションへの対応を意識した設計とみられる。

とりわけ6,000mAhのバッテリーは、近年のスマートフォンとしては際立った数値であり、電池持ちの不満を抱えるユーザーにとって魅力的な選択肢となる可能性がある。また、50MPのカメラを2基搭載する構成は、写真と動画の両面において高水準の表現力を実現することを視野に入れているだろう。スペックに過不足がないことは、他社との競争環境において優位性の一因となり得る。

ただし、技術的スペックのみで差別化を図ることが難しくなっている現在、市場での成功にはそれ以上の要素が求められる。デザイン性との両輪でブランド価値を高めていけるかどうかが、今後のOnePlusの命運を左右する一手となる。

Source:Digital Trends