SamsungがOne UI 7向けに提供するGood Lockの新モジュール「Home Up」に、従来のグリッド制約を解き放つ「DIYホーム画面」機能が追加された。アプリアイコンやウィジェットのサイズ変更、自由な移動、さらには回転まで可能となり、ホーム画面の個性がこれまで以上に表現できるようになった。

この機能では、アニメーション効果の調整や「お気に入りアプリ行」の非表示も可能で、デザインの一貫性や演出力が向上。さらに、アイコン上にステッカーを重ねることで、視覚的な遊び心も盛り込める。利用にはOne UI 7が必要で、Galaxy S25 Ultraなどの対応機種で順次展開が進んでいる。

グリッドの常識を打ち破る「DIYホーム画面」の自由度

従来のAndroidホーム画面では、アイコンやウィジェットの配置は一定のグリッドに制限されていたが、SamsungがOne UI 7で提供するGood Lockの「Home Up」モジュールにより、レイアウトの制限が大きく変化した。新機能「DIYホーム画面」を有効にすることで、アイコンやウィジェットのサイズ変更、位置の自由な調整、さらには回転までもが可能になる。これにより、個人のスタイルや使用目的に応じた直感的な配置が実現できるようになった。

さらに、ステッカー機能によってアイコンの見た目を装飾し、アート作品のような仕上がりに仕立てることも可能となった。Galaxy S25 Ultraのデフォルト画面をベースにしたカスタマイズ例では、ウィジェットとアイコンが一体化するようにデザインされており、実用性と視覚的魅力を兼ね備えたUIが確認されている。

単なる見た目の調整を超えて、操作性にも直接的な影響を及ぼすこの新機能は、従来のスマートフォンの「画一的な画面」という固定観念を根本から揺るがす内容となっている。

カスタム演出を引き立てるアニメーション制御と機能の細分化

「DIYホーム画面」では、見た目のカスタマイズだけでなく、ホーム画面の表示切り替え時に使われるアニメーション効果の制御も可能となっている。これにより、ユーザーが設定したレイアウトやステッカー装飾が、画面遷移のたびに際立つよう演出されるようになった。アニメーションのスムーズさや表示タイミングを細かく調整することで、まるで自分だけのランチャーアプリを操作しているかのような没入感が得られる。

また、画面下部に常に固定されていた「お気に入りアプリ行(Favorite Apps Row)」を非表示にすることも可能になった。これにより、全画面をフルに使った大胆な構成ができるほか、ミニマルなデザインを追求したい人にとっても理想的な環境が整う。

細部に至るまで個別に調整できるこの仕様は、単なる“テーマ変更”とは一線を画すものであり、自身の使い方に合わせて操作感と視覚表現を両立させたいと考える層に強く響く設計といえる。

One UI 7と地域制限の壁 体験格差は解消されるのか

この「DIYホーム画面」を含むHome Upモジュールの機能を利用するには、前提としてOne UI 7へのアップデートが必要である。Galaxy S25 Ultraをはじめとした対応端末では順次展開が進んでいるが、すべてのGalaxyスマートフォンが一斉に恩恵を受けられるわけではない。加えて、Good Lock自体が地域によっては提供されていないため、現時点で体験できるユーザーは限定的となっている。

ただし、情報によればOne UI 7の普及に伴い、Good Lockの地域制限は緩和されつつあるとされている。これにより、これまで利用できなかった国や地域でも、正式に本機能へアクセスできるようになる可能性が高い。Samsungがどのようなタイミングと方針でその枠を広げていくかが、今後の利用環境に大きく影響してくると見られる。

先進的なカスタマイズ性が注目を集める一方で、こうした導入の不均一さが体験の断絶を生むリスクは依然として残されており、継続的なアップデート提供とサポート体制の整備が重要な鍵となるだろう。

Source:GSMArena