Samsungは2025年4月7日、Galaxyデバイス向けにOne UI 7の安定版アップデートを開始した。同時に、次期フラッグシップGalaxy S25に向けたOne UI 8の開発も水面下で進行中と報じられている。だが、現行のアップデートには注意が必要だ。Microsoft SwiftKeyが原因でロック解除不能となるバグが一部ユーザーに発生しており、特にS25をはじめとした顔認証未設定の環境では深刻な影響が出る可能性がある。
加えて、One UI 7では「ジンバル被写体追跡」やAI強化のGallery、カスタマイズ性を大幅に向上させた「Home Up」など、注目の新機能も実装されており、アップデートを見送るか否かの判断は慎重に行いたい。
One UI 7のSwiftKeyバグとその影響範囲

2025年4月7日から配信が始まったOne UI 7アップデートでは、Microsoft SwiftKeyキーボードアプリが原因でGalaxy端末のロック解除が困難になる不具合が確認されている。このバグは、特にパスワードロックを有効にしているユーザーに発生しやすく、「Enterキー」が反応しないことで端末の初期解除手順が停止するというもの。指紋認証や顔認証の前にパスワード入力が求められる初回起動時に、この問題が致命的となるケースがある。
Samsungはこの問題に関して、SwiftKeyの開発元であるMicrosoftが修正対応を行ったと説明しているものの、リリース直後という状況を踏まえると、現時点でのアップデート適用には慎重さが求められる。Galaxy S24シリーズやZ Fold6、Z Flip6といった最新機種も配信対象となっており、影響を受けるユーザー層は広範に及ぶ可能性がある。
現時点で最も安全な対処法は、アップデート前にSwiftKeyを無効化し、Samsung純正キーボードかGboardに切り替えておくこと。設定から簡単に変更が可能であり、リスクを最小限に抑える現実的な回避策といえる。
One UI 7の進化が示すSamsungのUX重視姿勢
One UI 7では、新機能が多方面に渡って追加されているが、特に目を引くのが「Home Up」や「Samsung Gallery」の刷新だ。前者はGood Lockの人気モジュールで、今回のアップデートによりアプリやウィジェットの自由なレイアウト調整、アニメーション設定の細分化、さらには「お気に入り表示」非表示など、ホーム画面の個人化が一段と進んだ。既存のUIに満足できなかった層にとって、今回の拡張は極めて大きな意味を持つ。
また、Samsung GalleryにはAIによるビデオ編集機能や画像翻訳、RAW画像編集機能などが搭載され、撮影後の活用シーンが一気に広がった。中でも「オーディオイレイサー」は、環境音を自動で分離・除去する仕組みで、SNSやYouTube向けの動画をスマートに仕上げたいユーザーにとって強力な味方となる。
こうした一連の進化は、Galaxyシリーズが単なるハード性能だけでなく、日常的な使い勝手やカスタマイズ性を軸に差別化を図っていることを象徴している。見た目や操作性を自分のスタイルに合わせて変化させられる自由度は、日々の利用体験そのものを大きく左右する要素であり、Samsungがそこに本腰を入れた意図は明白だ。
Source:Sammy Fans