中国のSZBoxが、Intelの最新エントリープロセッサ「N150(Twin Lake)」を搭載した小型PC「C0B」を発表した。価格はAliExpressにてベアボーン構成で109.89ドルから。最大32GBのDDR4メモリ、2TBストレージ、HDMIとDisplayPortによる4Kデュアル出力にも対応する。

静音性を重視した冷却機構を備え、WiFi 5とBluetooth 5.2もサポート。USB 3.0×2やイーサネットポートなどポート構成も充実し、エンタメからオフィス用途まで幅広く対応可能とみられる。最上位構成はRAM 32GB+1TB SSDで221.34ドル。筐体は金属製で、シルバーの本体が現在購入可能な唯一のモデルとされる。

低価格帯ながら高機能を実現したSZBox C0Bの実力

SZBoxが新たに投入したミニPC「C0B」は、エントリーモデルでありながら、価格と性能のバランスに優れる構成となっている。109.89ドルから販売されるベアボーン構成は、Intel N150(Twin Lake)を中心に据え、最大32GBのDDR4メモリと2TBストレージへの対応を可能とした。USB 3.0×2、HDMI、DisplayPort、Ethernet、3.5mmジャックを備えるなど、インターフェースの選択肢も広い。特にHDMIとDisplayPortの両方を搭載しており、4Kデュアルディスプレイ出力に対応している点は、映像作業やマルチタスク用途において注目される。

さらに、冷却機構については「静音動作」が可能と明記されており、ミニPCでありがちなファンノイズの懸念を抑える工夫が施されている。WiFi 5およびBluetooth 5.2といった無線通信規格も搭載され、現代の一般的なワークステーション要件は一通り満たされている。最上位モデルは32GB RAM+1TB SSDで221.34ドルと、構成による価格差も明快で、ニーズに応じた選択がしやすい。小型PC市場において、コストパフォーマンスを重視する層への訴求力は高いとみられる。

コンパクトPC市場で進む設計思想の変化とSZBoxの挑戦

C0Bは単なる廉価PCではなく、設計思想そのものに市場の潮流が反映されている。近年、リモートワークの定着やデスクの省スペース化を背景に、小型でありながら必要な性能を備えるPCの需要が高まってきた。SZBoxはこの潮流を的確に捉え、金属筐体とシルバーの洗練されたデザインにより、家庭だけでなくビジネスシーンにも適した外観に仕上げている点が特徴的である。DisplayPortとHDMIの両搭載は、映像出力の柔軟性を高め、コンシューマー用途とオフィス用途の両立を可能にする。

冷却性と静音性の両立を重視した設計も、単なるコストダウンとは一線を画している。高負荷時のパフォーマンス低下を防ぎつつ、騒音の少ない快適な環境を提供することは、長時間の業務利用を前提とした場合に見過ごせない価値となる。PCIe 3.0が想定されるM.2スロットの存在も、将来的な拡張性を考慮した構造と受け取れる。こうした要素から、SZBoxはミニPCの常識を一段引き上げる製品を提示しようとしていると言えるが、実際の市場評価は今後の展開に左右されることになる。

Source:NotebookCheck