Appleは2025年10月頃に、M5チップを搭載した第8世代iPad Proの発表を予定しているとされる。
11インチおよび13インチのOLEDディスプレイ、最大1000ニトの明るさ、120Hzのリフレッシュレートを維持しつつ、性能と電力効率の両面で進化が図られる見込みだ。

外観は2024年モデルで刷新済みのため大きな変更は予想されないが、ストレージは最大2TB、RAMは最大32GBに達する可能性がある。iPadOS 18または19の搭載、Apple Pencil Proとの互換性も維持される見通しで、関税の影響により価格が上昇する可能性が指摘されている。

M5チップによる処理性能と省電力性の進化に注目集まる

Appleが2025年に投入する予定の第8世代iPad Proには、新型M5チップセットの搭載が見込まれている。Apple独自設計のシリコンは、従来モデルに比べてCPUおよびGPU性能の向上が期待されるだけでなく、省電力性のさらなる進化にも焦点が当たっている。

高負荷処理時の発熱抑制やアプリケーションの高速起動、マルチタスク時のレスポンス改善など、ビジネス利用を想定した現場では大きな恩恵となりうる。一方で、チップ自体のアーキテクチャや製造プロセスについての詳細はまだ明らかにされていない。とはいえ、Mシリーズは毎回着実に世代ごとの性能向上を果たしており、M5でも同様の流れが踏襲される可能性は高いと考えられる。

M2やM3から移行するユーザーにとっては、処理能力とバッテリー駆動時間の両面で確実なアップグレードとなるシナリオが想定される。パフォーマンスとモバイル性の両立を求める層にとって、M5搭載モデルは新たな基準となる可能性がある。

OLEDと最大1000ニトの高輝度が生む視覚体験の再定義

第8世代iPad Proは、11インチおよび13インチのOLEDディスプレイを継続採用する見込みで、最大1000ニトという高輝度と120Hzのリフレッシュレートが組み合わさる。これにより、屋外での視認性やHDRコンテンツの表示品質が著しく向上し、視覚表現の自由度が一段と拡張される構成となる。

薄型のフォームファクターと高精細表示の両立は、映像制作やデザイン業務に携わるプロフェッショナルの作業環境に新たな次元をもたらす可能性がある。Appleは過去数年にわたり、iPadシリーズの表示技術に関して他社に対する優位性を保ってきた。特にOLEDは黒の表現力やコントラスト比で液晶を凌駕しており、描画の精度が求められる分野では高く評価されている。

明るさとリフレッシュレートの最適なバランス設計によって、日常的な使用からプロ用途まで幅広く対応できるプラットフォームとしての完成度がさらに高まることが見込まれる。表示技術の進化は、タブレット端末が担う役割の再定義にもつながり得る。

関税影響と価格戦略の行方に市場が注視

新型iPad Proは構成によって価格帯が大きく異なるが、今回注目すべきは関税の影響による価格上昇の可能性である。特に米国以外の地域では、輸入時の税制が販売価格に直接的な影響を与えるため、最上位構成では従来よりも高額になることが想定される。ストレージは256GBから2TB、RAMは16GBまたは32GBとされ、構成の違いが価格差に直結する構造が予測されている。

Appleは近年、プレミアム市場での地位を維持しながら、価格戦略に柔軟性を持たせる傾向を見せている。とはいえ、価格上昇が継続する場合、買い替えを検討するユーザーにとっては負担が増すため、旧モデルとの比較検討や中古市場の動向も無視できない要素となるだろう。

価格と性能のバランスをどのように市場が評価するかは、今後の販売戦略やシリーズ全体の立ち位置に影響を与える可能性がある。

Source:PhoneArena