Googleは2025年4月のPixel向け月例アップデートを配信開始し、新登場のPixel 9aにも初の修正パッチが提供された。今回のアップデートでは、指紋認証やカメラの安定性、UI表示の不具合といった日常使用に直結するバグへの対応が含まれているほか、Google Assistantに関連する「重大」と評価されたセキュリティの脆弱性にも対処。
Pixel 9aに初適用 指紋認証から表示バグまで多岐にわたる修正内容

2025年4月の月例アップデートは、Pixel 9aにとって初のシステム改修となった。GoogleはPixel 6以降の端末全体にこのアップデートを展開しており、特に今回目立つのは日常の使用感に直結する細かな不具合の修正である。指紋認証が特定条件下で反応しない問題や、動画ストリーミング時に明るさがちらつく現象、ロック画面での天気と時計の重なり表示など、多数のバグが対象となっている。カメラに関してはPixel 6・7・Foldに限定してズーム動作時の安定性向上が図られた。
注目すべきは、こうした修正がAndroid 16ベータユーザーには先行して提供されていたにもかかわらず、一般ユーザーにとっては今回が初めてである点だ。安定版を利用する多くの人にとっては、目に見えづらいが確実に利便性を高める内容が盛り込まれている。最新機種だけでなく、Pixel 6などの旧機種にもきちんと対応している点は、Googleのサポート方針の堅実さを感じさせる部分でもある。
Google Assistantの脆弱性に対応 セキュリティ面での即時対応が求められる理由
今回のアップデートでもっとも深刻とされるのが、Google Assistantに関する「重大(critical)」なセキュリティ脆弱性への対応である。この脆弱性の詳細は明らかにされていないが、音声アシスタント機能はスマートフォンのコア機能と密接に連動しており、誤作動や悪用があれば個人情報の漏洩や誤操作につながる恐れもある。そのため、Googleはこの問題を優先順位の高い脅威とみなし、即時の修正を行った。
OTAによる通常のアップデート通知を待つこともできるが、脆弱性の性質を考慮すれば、手動でのOTAファイル適用を検討する価値もある。とりわけスマートホームとの連携や音声認証を日常的に活用しているユーザーにとっては、この脆弱性が与えるリスクは無視できない。今回の修正が全モデルに提供されたことからも、Googleが影響範囲の広さを認識していたことは明らかであり、早期の適用が安心を得るうえでの鍵となるだろう。
Source:Android Authority