2025年3月のソフトウェアアップデートにより、Google Pixelで長年親しまれていた「おやすみモード(Do Not Disturb)」のワンタップ切り替え機能が削除された。これにより、以前は画面上部からのスワイプとタップ1回で可能だった操作が、複数ステップを踏まなければならなくなり、多くのユーザーがRedditなどで不満を訴えている。この仕様変更に対し、開発者が提供する「Simple DND」アプリを使えば、Pixelのクイック設定に以前と同様のトグルボタンを追加できる。
また、ロック画面に「おやすみモード」ボタンを割り当てる方法もあり、設定アプリから数ステップでカスタマイズが可能である。一部では、Googleへのフィードバック機能を使って旧仕様の復活を求める声もあり、今後の対応が注目されている。
仕様変更で失われた操作性 「おやすみモード」機能の現状

2025年3月のGoogle Pixelアップデートにより、クイック設定からの「おやすみモード」ワンタップ切り替え機能が削除された。この変更は、画面上部からスワイプしてすぐにモードを切り替えていた従来の操作フローを分断し、複数のステップを必要とする設計に置き換えられている。これにより、通知制御の即時性が損なわれ、ユーザーの生活リズムや集中環境への影響が懸念されている。
この仕様に対しては、海外掲示板Reddit上でも不満の声が相次いでおり、日常的にPixelを活用する層にとっては実用性の低下と受け取られている。日中の業務時間帯や就寝前の静音設定を素早く行いたい場面で、数ステップの手間が煩わしさとして表れていることがうかがえる。操作フローのシンプルさが重要視されるモバイルUI設計において、今回の改変は一部ユーザーのニーズを見落としているように見える。
「Simple DND」で解決可能 アプリでワンタップ操作を再構築
Pixelの仕様変更に対応するために開発された「Simple DND」は、従来の「おやすみモード」トグルを再現するアプリとして注目されている。このアプリは、Pixelのクイック設定に新たなタイルとして機能を追加できるもので、初期設定さえ済ませれば、ワンタップでモードのオン/オフが可能になる。手順としては、アプリをインストールし、権限を付与した後、「Add Tile」ボタンを使用してクイック設定パネルにトグルを加えるだけで完了する。
タイルの配置もカスタマイズ可能で、使い慣れた位置に戻すことで、以前と変わらぬ操作感を再現できる点は実用的である。このアプリは他の機能を一切搭載せず、「おやすみモード」復元に特化している点も好ましい。必要最小限の構造で目的を果たす設計思想は、変更を受け入れ難いユーザーにとって救済手段となる可能性が高い。こうした非公式ながら効果的な代替策が登場している現状は、ユーザーコミュニティの適応力と創意工夫の証とも言える。
ロック画面ショートカットも選択肢に 柔軟なカスタマイズで対処
もう一つの対応策として紹介されているのが、ロック画面に「おやすみモード」ボタンをショートカットとして追加する方法である。この設定は、Pixelの「設定」アプリから「表示 > ロック画面 > ショートカット」を開き、2つあるショートカットのどちらかを「おやすみモード」に変更することで実現できる。これにより、ロック解除せずに即座に静音設定を有効化できる環境が整う。
ロック画面からのアクセスは、端末の使用頻度が高いユーザーにとって実用性の高い手段となり得る。ただし、このショートカット枠は2つしか設定できないため、他の機能との優先順位を検討する必要がある。例えば、懐中電灯やカメラなどの定番ショートカットとトレードオフになる場面も想定される。とはいえ、Pixelのカスタマイズ性を活かしたこの方法は、個々の使い方に応じた柔軟な対応策として有効であることに変わりはない。
Source:Lifehacker