Vivoが次期フラッグシップモデル「X200 Ultra」に搭載予定の望遠カメラ仕様を明らかにした。13枚構成の新型レンズは、3.7倍の光学ズームをネイティブに備えつつ、光学8.7倍、ハイブリッドでは最大70倍までズーム性能を引き上げる設計となっている。焦点距離換算では最大1600mm相当とされるが、800mm以降は画質低下の可能性が指摘されている。
VivoはこのモデルをGalaxy S25 UltraやXiaomi 15 Ultra、OPPOのFind X8 Ultraに対抗する形で4月21日に正式発表予定。プロモーション映像もすでに公開され、注目度が一気に高まっている。
光学8.7倍と最大70倍ズームを実現するX200 Ultraの新設計レンズとは

Vivo X200 Ultraに搭載される新型レンズは、13枚構成のガラス素材を採用し、従来の光学ズーム性能を大幅に拡張している。これにより、ネイティブでは3.7倍だったズーム倍率が光学8.7倍にまで高められ、さらにハイブリッド処理によって最大70倍の拡大が可能となる仕様だ。焦点距離換算で最大1600mmに達することが示されており、これは通常のスマートフォンカメラでは到達困難な領域に踏み込んでいる。
絞り値はf/2.27とされており、超望遠での撮影でも比較的明るさを保つことができる設計だといえる。ただし、Vivoは800mmを超えたあたりから画質の低下が始まると明言しており、最大ズームの画質には限界があることを示唆している。とはいえ、一般的な撮影距離での使用においては、従来モデルに比べて圧倒的に柔軟性が向上することは間違いない。
このようなレンズ構成は、スマートフォンに搭載される光学系としては非常に野心的であり、これまで高性能な一眼レフや専用レンズでしか捉えられなかった遠距離の被写体にも、スマートフォン1台で挑める可能性を提示している。
Galaxy S25 UltraやXiaomi 15 Ultraへの明確な対抗姿勢
VivoはX200 Ultraの正式発表日を4月21日に設定しており、これはタイミング的にもGalaxy S25 UltraやXiaomi 15 Ultra、OPPOのFind X8 Ultraといった競合機種を意識したものであると考えられる。特に、Galaxy S25 UltraがAmazonにおいて1,084.99ドルという価格帯で販売されていることを踏まえると、Vivoは高価格帯のプレミアム機市場に真っ向から挑む構えを見せている。
ハードウェア面では、8.7倍の光学ズームという数値が他のモデルと比較して際立っており、従来の5倍ズーム前後が主流であった中での技術的突破とも捉えられる。一方で、ハイブリッドズームによる最大70倍拡大という点については、過去の他機種でも同様の倍率が謳われていた経緯があるため、その実用性や画質維持については今後の実機レビューで慎重に評価される必要があるだろう。
ただ、Vivoが公式にプロモーション映像を公開したという点からも、自信のある分野を前面に押し出す姿勢がうかがえる。発表時期や仕様の戦略的打ち出しを見れば、X200 Ultraは単なるスペック競争ではなく、撮影体験そのものの刷新を提示しようとしているようにも映る。
Source:NotebookCheck