XiaomiがAndroid 16 Beta 2を基にしたHyperOS 2の開発者向けビルドを、Xiaomi 15およびXiaomi 14T Proユーザー向けに展開開始した。これはGoogleが3月にリリースしたAndroid 16 Beta 3に続くもので、OSの安定化段階が背景にある。対応ビルドは「OS2.0.250327.1.WOCMIXM.PRE-DP」および「OS2.0.250327.1.WNNMIXM.PRE-DP」で、公式サイトから入手可能。インストールにはHyperOS 2の特定バージョンが必要で、ローカルアップデート方式かFastboot方式で導入できる。アプリ開発者に向けての試験運用であり、不具合の発生リスクがある点には注意が必要とされる。

Xiaomi 15と14T Proが対象のHyperOS 2プレビュー版、その導入条件と手順

今回Xiaomiが提供するAndroid 16ベースのHyperOS 2プレビュービルドは、対象機種としてXiaomi 15とXiaomi 14T Proを明記しており、どちらも明確なバージョン条件を満たしている必要がある。Xiaomi 15ではOS2.0.109.0.VOCMIXM以降、14T ProではOS2.0.103.0.VNNMIXM以上のバージョンがインストール済みであることが前提条件だ。インストール方法は技術レベルに応じて選べる2通りが用意されており、ROMファイルを使ったローカルアップデート方式と、ブートローダーアンロックが必要なFastboot方式が案内されている。

いずれもXiaomi公式サイトでROMが公開されており、適切な手順を踏めばAndroid 15に戻すことも可能である点は安心材料となる。ただし、Fastboot方式は内部データが全消去されるため、事前のバックアップが推奨される。加えて、このプレビュービルドにはGoogleのAndroid Beta Feedbackアプリが含まれており、利用中に不具合や挙動の異常があれば報告することで、開発者は改善に貢献できる設計となっている。

これらの提供は開発者向けのテスト用途に限定されており、一般ユーザーには推奨されていない点は明確である。安定性や動作確認が不十分なビルドであることから、日常利用の端末での導入は慎重に判断する必要があるだろう。

Android 16導入で広がるHyperOS 2の可能性と注意点

Googleが3月に公開したAndroid 16 Beta 3に続き、Xiaomiも早期段階で開発者向けの対応に踏み切った背景には、OSが「プラットフォーム安定性」のフェーズに入ったという重要な区切りがある。この安定化は、アプリ開発者が次期Androidに備えた対応を本格化できるサインでもあり、HyperOS 2がそのベースとして利用されることで、今後のXiaomi端末の進化にも直結していく可能性がある。

ただし、今回提供されたビルドはAndroid 16 Beta 2をベースとしており、Googleの最新バージョンには一歩及ばない点は見逃せない。これはHyperOS側でのチューニングや内部検証の都合が影響しているとみられ、安定版としての完成度はまだ途上段階にあることを意味している。また、プレビュー版という性質上、バグや互換性の問題が多く残っている可能性があり、アプリや機能のクラッシュも排除できない。

これらの特性を踏まえると、今回のリリースはXiaomiが開発者コミュニティとの連携を強化する試金石ともいえる。端末の性能や最新技術を最大限に活用するためには、こうした初期段階からのフィードバックの蓄積が欠かせない。ただし、試す価値がある一方で、安定性を重視する用途やメイン機としての使用には向かない点を理解した上での導入が求められる。

Source:Gizmochina