Appleが公式に発売しているのは白一色のAirPods(Maxを除く)だが、今回話題となったのは非公式の「透明」AirPods充電ケースのプロトタイプ。X(旧Twitter)ユーザー @LusiRoy8 により公開されたこのEVT(エンジニアリング検証テスト)モデルは、回路基板やバッテリーといった内部構造が視覚的に確認できる大胆なデザインを採用している。Beats Studio Buds+やBeats Solo BudsなどApple傘下の製品で採用されているクリアカラーと共通する美学が感じられ、Appleファンの間で透明仕様への期待が高まりつつある。

Appleが今後AirPodsにも同様のカラーバリエーションを採用する可能性は明言されていないが、実現すれば所有欲を刺激する選択肢として大きな反響を呼ぶことは間違いなさそうだ。

AirPodsにも透明デザインの波が到来か 旧Twitterで流出したEVTプロトタイプの実態

X(旧Twitter)ユーザー @LusiRoy8 によって公開されたAirPodsの透明充電ケースは、通常の白いAirPodsケースとは一線を画す。これはEVT(エンジニアリング検証テスト)段階のプロトタイプとされ、筐体全体が半透明の素材で構成されており、内部のバッテリーや基板が視認できる仕様となっている。Apple製品としては稀有なこのデザインは、Beats Studio Buds+や59ドルで提供されるBeats Solo Budsの透明レッドといった既存のBeats製品とも美的共通点を持つ。

Appleは現時点でAirPodsシリーズに透明仕様を投入しておらず、過去のカラーバリエーション展開も限定的であった。そのため、このプロトタイプはApple内部での開発中止品か、または一部開発者や社内テスト向けに存在する試作機とみられている。現在のところ製品化の予定は示唆されていないが、視覚的な魅力とパーツの可視性による独特な存在感が注目を集め、ユーザーからは販売を望む声も寄せられている。

Appleが透明デザインを採用しない理由とそれでも高まる期待

AirPodsシリーズは初代から一貫して白一色を貫いており、これはAppleが長年培ってきたミニマルかつ清潔感のあるデザイン哲学に起因していると考えられる。耐久性や紫外線による黄ばみ、内部構造の視認による印象の分散など、透明筐体には設計上の課題が多いことも背景にあるだろう。また、Appleのブランド戦略として「見えない美しさ」や「統一感」を重視している点も、透明仕様が避けられてきた理由の一つと見られる。

とはいえ、透明なBeats Studio Buds+が好評を博した事例は、一定の市場ニーズが存在することを示している。内部構造が見えることによるメカニカルな魅力や、コレクション性を重視する層への訴求力は大きい。仮に今後、AirPodsにカラーバリエーションが導入されるなら、透明デザインはその筆頭候補となる可能性がある。Appleがこの分野に本格的に踏み込むかは不透明だが、今回のプロトタイプ公開はその方向性を模索する一端だったのかもしれない。

Source:9to5Mac