Samsungの最新フラッグシップGalaxy S25 Ultraで、新搭載の50MP超広角カメラに揺れや振動が発生する問題が一部端末で確認されている。Redditや公式フォーラムでは、ビューファインダー内での激しい揺れやノイズにより、事実上カメラが使えないとの報告が複数寄せられており、問題は主に0.6xの超広角時に発生。OISが非搭載であることから、オートフォーカス機構に起因する可能性が指摘されている。
影響は現時点で限定的だが、正規サービスセンターでの無償修理例もあり、サムスンの対応次第では信頼性に大きな影響を与える事態へと発展しかねない。
一部端末に限定された振動不具合 超広角カメラにのみ集中する報告内容

Galaxy S25 Ultraに搭載された新型50MP超広角カメラは、従来の12MPカメラから大幅に進化したものだが、一部の端末で深刻な揺れや振動の問題が報告されている。RedditやSamsungの公式フォーラムでは、撮影中にビューファインダー内で明らかに揺れが生じ、スタッターノイズも伴うことから、撮影そのものが不可能になるケースがあるという。この現象は主に0.6xの超広角モードで起きており、通常の広角や望遠撮影時には報告が見られていない点からも、問題の発生源は超広角カメラモジュールに限定されていると見られる。
また、一部のユーザーは最近のソフトウェアアップデート以降に問題が現れたと述べており、ハードウェアだけでなくファームウェアの不具合も疑われている。OIS(光学式手ぶれ補正)非搭載という構造上の違いが影響している可能性も示唆されており、フォーカス制御の不具合や部品の初期不良が原因となるケースも否定できない。現時点では発生件数は限定的であるが、複数の報告に共通点があることから、Samsung側の迅速な調査と公式見解の提示が待たれている。
50MP超広角にOIS非搭載の盲点 フォーカス制御と振動の因果関係に注目
Galaxy S25 Ultraの50MP超広角カメラは、高解像度化による映像の精細さを追求する一方で、OIS非搭載という仕様が今回の揺れや振動に少なからず影響している可能性がある。一般的にOISは手ブレや細かな揺れを補正する役割を担うが、このカメラではその役割をオートフォーカスの機構が代替している。実際にSNS上で共有された動画では、カメラが焦点を合わせようとする動作の最中に不規則な振動が発生しており、これがAF制御の誤動作である可能性を示唆している。
また、S25 Ultraにおけるこの問題は他のカメラセンサーでは発生しておらず、特定の構造や制御系に依存した不具合であると考えられる。新しい50MPセンサーが持つ大型化や高精度化の裏側には、従来とは異なる制御パラメータが必要であり、その最適化が不十分であれば、フォーカスや画像処理の過程で物理的な振動として表れるリスクもある。これが一部端末にのみ現れている点から、製造ロットごとの部品差やソフトウェア調整のバラつきといった要因も視野に入れる必要がある。
不具合の拡大防止に向けた対応が焦点 修理実績と今後の展開への期待
今回のカメラ振動問題は、Galaxy S25 Ultraが全世界で数百万台販売されている中で、現時点では限られた報告にとどまっている。だが、Samsungのコミュニティ内では、実際にサービスセンターでの診断を受けた結果、ハードウェア起因と認定され無償修理が実施されたケースも確認されている。このことから、メーカー側も事象を把握しており、何らかの対応策を検討している可能性がある。
一方で、問題の拡大を防ぐには、ソフトウェアアップデートによる一時的な対応だけでなく、根本原因に対する技術的な解析と、必要に応じたモジュール交換などの措置が求められる。特に高価なフラッグシップモデルにおいては、カメラ性能に対する期待も高いため、信頼を損なわないための迅速かつ明確な対応が不可欠となる。仮に今後、対象機種が特定されるような動きがあれば、影響範囲の明確化や交換プログラムの開始といった対応も視野に入るだろう。Samsungにとっては、技術力だけでなく信頼維持の手腕も問われる局面にある。
Source:SamMobile