ASUSが展開予定のGeForce RTX 5060 Tiグラフィックスカード3モデルに関する情報がVideocardz経由でリークされた。判明したのは、TUF Gaming、PRIME、DUALという3シリーズで、冷却機構はTUFおよびPRIMEがトリプルファン、DUALはデュアルファンを採用。全モデルにDisplayPort×3、HDMI 2.1×1が搭載されており、いずれもバックプレート付きである。TUFモデルの外観からはPCIe 5.0 x8接続が確認され、製品群の一部にはOC仕様の存在も想定される。
仕様上の特徴に加え、8GBと16GBという2種類のメモリ構成が示唆され、価格はそれぞれ379ドルと429ドルと報じられている。これらはライバルであるAMD RX 9060 XTの価格を上回る水準であり、性能と価格の釣り合いが市場の焦点となる可能性がある。発売時期は来週とされるが、供給状況や在庫量には注意が必要である。
ASUSが投入予定の3モデルが示すRTX 5060 Tiの製品戦略

リーク情報によれば、ASUSはNVIDIAの新型GPU「GeForce RTX 5060 Ti」に対してTUF Gaming、PRIME、DUALという3シリーズを展開する。各モデルはそれぞれ冷却構造や外観に特徴を持ち、TUFおよびPRIMEがトリプルファン、DUALはデュアルファンを搭載する構成となっている。
また、全モデルに共通してDisplayPort×3とHDMI 2.1×1の出力端子を備え、幅広いユーザー環境への対応が意識されている。TUF Gamingの画像からは、PCIe 5.0 x8接続が採用されている点も確認され、次世代インターフェースの普及を前提とした設計が読み取れる。
一方で、これらのモデルが全てにおいてOC版と非OC版の両方を提供するかどうかは不明である。また、リーク時点では搭載電源コネクタの仕様についても明らかにされていない。搭載メモリについては、DUALモデルが8GBであると記されており、全体では8GBと16GBの2構成が計画されているとされる。ASUSは従来より、ユーザー層のニーズに応じて製品差別化を図る傾向が強く、今回のモデル展開にもその戦略が反映されていると見られる。
価格設定と競合比較が示す市場ポジショニングの課題
今回リークされたRTX 5060 Tiの想定価格は、8GBモデルが379ドル、16GBモデルが429ドルとされており、性能帯が近いと見られるAMDのRadeon RX 9060 XTよりも高価格に設定されている。この価格差は、ASUS製品の冷却機構やビルドクオリティの違いだけでなく、NVIDIAが提供するソフトウェアエコシステムやドライバーの信頼性なども背景にある可能性がある。ただし、ミッドレンジ帯で価格競争が激化するなか、価格対性能比の観点では一部のユーザー層にとって割高感が生じる懸念もある。
また、仮に8GBと16GBの両モデルが同時に市場投入される場合、消費者の選択肢は広がるが、価格差50ドルの価値が体感性能に見合うかどうかは明確ではない。さらに、ASUSの複数モデル展開は流通在庫管理や販売戦略に複雑さをもたらすことも想定される。価格情報が正式発表ではない点を踏まえると、流通経路や初期在庫の規模により、実勢価格が変動する可能性がある。この点もまた、初期の需要動向を大きく左右する要因となろう。
Source:OC3D