Lenovoは、初の12コアRyzen CPUを搭載したThinkPad「P14s Gen 6 AMD」の情報を、マレーシア公式サイトにて誤って掲載した。このモデルはRyzen AI 9 HX Pro 370(Strix Point)を採用し、従来の8コア構成にとどまっていたAMD搭載ThinkPadラインナップにおいて、性能面での大幅な進化が見込まれる。

同製品はT14 Gen 6 AMDをベースにしつつ、オンボード最大64GBのDDR5-5600メモリに対応。これにより、省スペースかつ高度な演算処理を求める専門職向けモバイルワークステーションとしての地位が期待される。発売時期は未定だが、5月以降とする見方が有力である。

初の12コアAMD Ryzen搭載ThinkPadの登場

Lenovoの「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」は、AMD Ryzen AI 9 HX Pro 370を搭載し、これまでのAMD搭載ThinkPadにない12コア構成を実現した新たなワークステーションモデルである。このモデルは、マレーシアのLenovo公式サイトに誤って掲載されたことで初めて明らかになった。

従来のAMD搭載ThinkPadは、最大8コアまでの構成で提供されており、特にオフィス向けモデルに多く使用されてきた。これに対し、12コアを搭載する「P14s Gen 6」は、業務用としてもハイエンドな計算能力を求めるユーザーに最適な選択肢となる可能性が高い。12コアのZen5アーキテクチャは、性能向上に加えて、高効率性を提供するため、負荷の高い作業環境でも安定した動作が期待される。

なお、これまでのモデルとの大きな違いは、性能が大幅に強化される点にある。特に、Zen5のビッグ・リトル構成と比べて、Zen4の8コア構成が持っていた限界を突破した形となる。12コアのRyzen AI 9 HX Pro 370は、従来のRyzenシリーズよりも効率的で高いパフォーマンスを発揮することが予想される。

メモリ仕様とその影響

「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」は、最大96GBのDDR5-5600メモリに対応している。このスペックは、従来のThinkPadよりも格段に優れたメモリ性能を提供するものであり、特にデータ処理が重要なワークステーション環境において強力な性能を発揮するだろう。

また、これは特定のモデルに限られ、Krackan Point搭載バージョン(Ryzen AI 5 Pro 340およびRyzen AI 7 Pro 350)のみが最大96GBに対応している点が注目される。一方で、Strix Pointバージョンはオンボードメモリが搭載され、最大64GBのメモリまでしか対応しない。これにより、異なるモデル間でメモリ容量の差が生じ、用途に応じた選択が求められる。

メモリ容量の増加は、特にマルチタスクや高負荷の計算を必要とするアプリケーションでのパフォーマンス向上に寄与する。例えば、大規模なデータ分析や動画編集などでは、メモリ容量が多いほど処理速度が向上し、作業効率が格段に上がるだろう。

発売時期と市場投入のタイミング

Lenovoの新しい「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」は、2025年の登場を予定しているが、具体的な発売日についてはまだ不明である。製品ページには「近日発売予定」と記載されているが、ThinkPad T14 Gen 6 AMDの発売が5月から6月頃に予定されているため、このモデルがそれ以前に登場する可能性は低いと考えられる。

市場投入時期に関しては、Lenovoが次世代ワークステーション市場においてより高いパフォーマンスを求めるユーザーをターゲットにしていることが背景にある。具体的な販売時期が明確になることで、競合製品と比較してどのような市場反応が得られるかが注目されるだろう。12コアの搭載は、特にプロフェッショナルユースの分野で注目を集める要素となる。

一方、Lenovoの公式発表を待つ必要があるが、T14 Gen 6 AMDシリーズの発売が5月以降に予測される中で、P14s Gen 6 AMDの登場時期も重要なポイントとなる。このタイミングに合わせた市場戦略やプロモーション活動が、製品の成功に大きな影響を与えるだろう。

Source:NotebookCheck