OnePlusの新型モデル「13T」は、従来の円形カメラとは一線を画す、Pixel 9 Pro Foldに酷似した横長メタルバンプを背面に備える可能性が高まってきた。リークされた動画では、縦に並ぶ2眼カメラやフラッシュが確認され、同社のこれまでのデザイン路線からの大きな転換が見られる。
さらに、6.3インチの小型筐体ながら6200mAhの大容量バッテリーとSnapdragon 8 Eliteを搭載するとの情報もあり、ハイエンドモデルとしての性能にも期待がかかる。iPhone風のフラットエッジやアラートスライダー廃止といった変化も盛り込まれ、コンパクトスマホの新たな方向性を示す1台となる可能性がある。
Pixel Fold風カメラデザインが示すOnePlusのデザイン転換点

リーク映像によって明らかになったOnePlus 13Tの背面デザインは、従来のOnePlusが築いてきた円形カメラユニットから大きく逸脱している。特に目を引くのは、Pixel 9 Pro Foldに酷似したメタル製の横長カメラバンプであり、2つのレンズとフラッシュ、加えてセンサーと思われるパーツが縦に並んだ構成だ。この仕様が事実であれば、OnePlus 12や13のようなオフセット型の円形バンプを持つモデルとの連続性は断たれ、ブランドとしてのデザインの一貫性が大きく変化することになる。
この外観変更の背景には、OnePlusが属するOppo・Realmeとの共通設計思想や製造資源の共有が関係している可能性がある。特に中〜高価格帯の姉妹ブランドで採用されてきた四角いカメラハウジングとの共通点は無視できず、Pixelからの影響よりも社内設計の効率化が優先された結果と見る向きもある。とはいえ、見た目の類似性が強く印象づけられたことにより、OnePlus 13Tは市場において“Pixelフォロワー”としての認識を持たれることも想定され、従来のブランドイメージと異なる新たな文脈で語られることになりそうだ。
小型端末に詰め込まれたフラッグシップ級仕様の数々
OnePlus 13Tの特徴は、外観デザインの変化にとどまらず、内部仕様にも注目点が多い。まず目を引くのが6.3インチという昨今ではコンパクトに分類される筐体に、6200mAhという大容量バッテリーが搭載される可能性だ。これが事実であれば、これまでの小型スマートフォンに共通していた“バッテリー持ちの短さ”という弱点を根本的に覆す試みとなる。加えて、Snapdragon 8 Eliteチップセットによる処理性能の確保や、80W急速充電への対応も、同価格帯の中で抜きん出たスペックとして機能しうる。
また、iPhoneのようなフラットエッジデザインの採用に加え、OnePlus伝統のアラートスライダーが廃止され、代わりにカスタマイズ可能な物理ボタンが登場するとの見方も浮上している。この仕様変更は、通知操作の利便性だけでなく、端末の操作体系全体に影響を及ぼすポイントでもある。これらの仕様が最終的に実装された場合、OnePlus 13TはGalaxy S25やPixel 9 Proと並ぶ“コンパクトでハイパワー”な選択肢として、市場における明確な差別化を図れる可能性がある。
中国発表から始まる展開スケジュールと注視すべきポイント
現時点でOnePlus 13Tの正式な発表日は未定だが、報道によれば今月中に中国市場でお披露目され、直後にグローバル展開が予定されていると見られている。これはOnePlusがこれまで踏襲してきた発売スケジュールとも整合しており、短期間での世界市場投入が現実味を帯びている。特に北米や欧州市場において、競合するSamsungやGoogleの新製品とどのタイミングで競り合うかが、注目の焦点となる。
この13Tは、“中間サイクル”に位置付けられるモデルでありながら、外観と中身の両面でフルモデルチェンジに近い進化がなされる可能性がある。したがって、単なるOnePlus 13の廉価・小型版という立ち位置ではなく、独立したコンセプトモデルとして評価される余地がある。特にカメラ周りの構成がPixel 9 Pro Foldを意識したものであるとの印象が強まることで、Pixel未展開地域での代替選択肢としても注目を集めるかもしれない。今後の公式発表とその後の実機レビューの動向は、この機種の真価を見極める鍵となるだろう。
Source:Android Police