新たなGeekbenchスコアにより、Motorolaの次期フォルダブル「Razr Plus(Razr 60 Ultra)」が、未発表のGalaxy Z Flip 7を上回る可能性が浮上している。Snapdragon 8 Eliteと16GB RAMを搭載し、OSはAndroid 15ベースのHello UIを採用するとの情報もある。Samsung側はExynos 2500搭載の可能性も指摘されており、性能面での懸念が残る。価格が据え置かれるならば、$1,000というRazr Plusのコストパフォーマンスにも注目が集まる。

Snapdragon 8 Eliteと16GB RAMが示すパフォーマンスへの本気度

Motorola Razr Plusに搭載されるとされるSnapdragon 8 Eliteチップセットと16GB RAMは、フリップ型スマートフォンとしては異例のハイエンド構成である。これにより、処理能力はもちろん、オンデバイスAIのパフォーマンスや重いマルチタスクも軽快にこなすポテンシャルが期待されている。特に注目すべきは、Adreno 830 GPUとの組み合わせで、グラフィック性能や電力効率の面でも大幅な進化が見込まれる点だ。

一方で、Galaxy Z Flip 7はExynos 2500またはSnapdragon 8 Eliteのいずれかを採用する可能性が報じられているが、Samsung製のチップは過去のフラッグシップで安定性や発熱の面で課題が指摘されてきた経緯がある。そのため、仮にExynosを採用する場合、パフォーマンス面でRazr Plusとの差が意識される場面も出てくるかもしれない。搭載RAMも12GBにとどまるとの見方があり、スペック競争においてはMotorolaが一歩先を行く構図が見えてくる。

ミッドレンジ価格帯に収まる可能性が高いハイエンド仕様

現在販売されているRazr Plusは$1,000という価格設定で、これまでのフォルダブル端末の中でも比較的手が届きやすいポジションに位置している。次世代モデルもこの価格帯を維持する可能性が高いとされており、性能を考慮すればコストパフォーマンスは極めて高いといえる。これに対し、Galaxy Z Flip 6は$1,099からの価格で販売されており、Z Flip 7も同様の価格帯で登場するとの見方が強い。

仮に価格が据え置かれた場合、16GB RAMやSnapdragon 8 Eliteといった上位仕様を持つRazr Plusは、価格面でも優位性を確保する。特にフリップ型端末に関心のある層にとって、これだけの構成を備えながらも価格を抑えた製品が登場することは大きな魅力となる。ただし、価格が確定しているわけではないため、実際の発表時には調整が入る可能性もある。

フォルダブル市場における選択肢の多様化とその影響

PhoneArenaの指摘によれば、Motorolaはこの新型Razrシリーズを2025年4月24日に正式発表する見通しであり、同日には製品の詳細が明らかになるとされている。すでに市場にはZ Flipシリーズが確固たるポジションを築いているが、スペックで肉薄あるいは凌駕する可能性のある対抗馬の登場は、選択肢の幅を大きく広げることにつながる。

さらに、Motorolaは海外市場では「Razr 60 Ultra」として展開する見込みもあり、グローバルな戦略も垣間見える。こうした競争の激化は、最終的にフォルダブル端末全体の進化を後押しする好循環を生む可能性がある。ただし、ベンチマークスコアや仕様はあくまで事前情報に過ぎず、実機の完成度や使い勝手が評価されるフェーズはこれからであることを忘れてはならない。

Source:TechRadar