Appleが開発中とされる初の折りたたみ型スマートフォン「iPhone Fold」の価格が、2,100ドルから2,300ドルに達する可能性があると、リーカーのInstant Digitalが主張している。可動部品や開発コストの高さが価格設定に影響しており、従来のiPhoneシリーズとは一線を画す高価格帯に位置づけられる見込みである。
同リーカーの過去実績にはばらつきがあるが、BarclaysのTim Longや著名アナリストのMing-Chi Kuoも同様の価格帯を予測しており、信ぴょう性は一定水準にある。競合のGalaxy Z Fold6が最大2,259ドルであることを踏まえると、Appleの価格戦略は他社を上回る高級志向であり、差別化を図る動きと見られる。
この価格設定が実現すれば、AppleにとってiPhone FoldはPro Maxモデルを超える平均販売単価を生み出す可能性があり、新たな収益源としての期待が高まっている。
iPhone Foldの価格設定が示すAppleの高級戦略と収益構造の転換

Appleが開発中とされる折りたたみ型スマートフォン「iPhone Fold」の価格は、2,100〜2,300ドルに達する可能性があると報じられている。Weibo上でリーク情報を発信するInstant Digitalの発言に加え、BarclaysのアナリストTim LongやMing-Chi Kuoといった市場観測者も同様の価格帯を予測しており、ある程度の整合性がある。
従来のiPhoneラインアップと比較して大幅に高額となる背景には、機構の複雑化に伴う製造コストの上昇や、研究開発投資の積み増しがある。とりわけディスプレイの折り目や耐久性への配慮が求められる折りたたみ型においては、信頼性とプレミアム性の両立が価格設定に強く反映される傾向がある。
一方、競合のSamsung Galaxy Z Fold6は、最大ストレージモデルでも2,259ドルに留まり、GoogleのPixel 9 Pro FoldやOnePlus Openもそれ以下の価格帯に設定されている。Appleの想定価格は、折りたたみ市場においても上限寄りに位置づけられ、従来のブランドイメージに沿った高級志向の姿勢が色濃くにじむ。
Appleにとってこの高価格帯への挑戦は、単なる製品展開の一手ではなく、今後の収益構造を刷新する試みの一環とも捉えられる。iPhone Pro Maxに代わる高単価モデルとして、売上構成の中核を担う可能性も否定できない。
競合製品との価格差が浮き彫りにするiPhone Foldの市場位置づけ
現時点で明らかになっているiPhone Foldの想定価格は、最小で2,100ドル、最大で2,300ドルとされ、折りたたみスマートフォン市場においても最高値圏に属する。これに対し、SamsungのGalaxy Z Fold6は1,899ドルからスタートし、最大構成で2,259ドルにとどまる。
また、GoogleのPixel 9 Pro Foldは1,799ドルから始まり、OnePlus Openも1,699.99ドルと価格競争力を強みにしている。Appleの提示する価格帯は明らかにそれらを上回っており、コスト面での競争を意図していないことがうかがえる。
さらに、SamsungのGalaxy Flip6は1,099ドルからと、二つ折り端末としては比較的入手しやすい価格に設定されており、ユーザー層の拡大に貢献している。こうした中でiPhone Foldが高価格戦略を採る背景には、Appleがターゲットとするユーザー層が、性能やブランド価値を重視する層であるという見通しがある。
Appleは従来よりも多くの部品コストや品質管理コストを製品に組み込む傾向があるため、同等の機能を有していても価格帯は自然と上昇する構造にある。この価格戦略が市場で支持されるか否かは、単にブランド信頼に依存するのではなく、ユーザーにとって価格差に見合う価値が提供されているかどうかが重要となる。
高価格にも関わらず実売が伸びれば、Appleは競合との価格差を武器に、さらなるブランド優位性を構築することができる。逆に、価格に対する期待値が実感として乏しければ、慎重なユーザーはより手頃な競合機種へと流れる可能性もある。
Source:AppleInsider