GoogleのAIアシスタント「Gemini」が、Googleフォトとの連携機能を一部のAndroidユーザー向けに提供開始した。Geminiに話しかけるだけで、Googleフォトに保存された特定の写真や動画を条件指定して検索できるようになる。日付や場所、登場人物などを組み合わせて検索できる柔軟性もあり、たとえば「去年のニューヨーク旅行で写っている家族の写真」といった複雑なリクエストにも対応する。

この機能はGoogle I/O 2024で発表され、まずはアメリカ国内の限定ユーザーから順次展開されている。設定はGeminiアプリの拡張メニューからGoogleフォト連携を有効にするだけと簡単で、見つけた画像はGoogleフォトアプリでそのまま確認可能だ。

GeminiとGoogleフォトの連携が実現する音声検索の進化

GoogleのAIアシスタント「Gemini」が、Googleフォトとの連携機能を一部のAndroid端末向けに提供開始した。この機能では、Geminiに話しかけるだけで、Googleフォトに保存された画像や動画を自然言語で検索することができる。検索条件としては日付や場所、説明、写っている人物などが指定可能で、たとえば「去年の夏に京都で撮った家族写真」や「ニューヨーク旅行中に泊まったホテルの写真」といった具体的な指示にも対応する。

また、「私のパスポート番号を探して」や「アレックスの誕生日パーティーのテーマは?」といった情報取得にも対応しており、視覚的な記録を言語で掘り起こすという新たなUXを提示している。機能の利用には、GeminiアプリのプロフィールメニューからGoogleフォト拡張機能を手動で有効化する必要がある点も、対象ユーザーには注目すべきポイントとなる。

この連携機能は現在、米国内で招待制の形で提供されており、正式なグローバル展開は未定だが、今後数週間でより広く解放される可能性がある。音声AIと視覚コンテンツの融合がもたらす日常の利便性には、大きな期待がかかる。

写真管理の常識を変える可能性 Geminiの活用はどこまで広がるか

スマートフォンのカメラ性能が飛躍的に進化し、日々膨大な写真がライブラリに溜まる中で、目的の写真を即座に見つける手段の革新が求められていた。今回のGeminiとGoogleフォトの連携は、まさにこの課題に対する回答のひとつといえる。従来のようにフォルダやスクロール操作に頼らず、具体的な出来事や場所、人の名前などを話しかけるだけで該当画像にアクセスできるのは、時間効率の面でも大きなアドバンテージを持つ。

また、Googleフォト側に保存されているナンバープレートや身分証情報のような画像ベースのデータを検索可能とすることで、単なる思い出の整理にとどまらず、実用的な情報検索ツールとしての役割も担いつつある。日常の中でAIとの対話を自然に取り入れられるインターフェースとして、Geminiの存在感が一層高まりそうだ。

ただし、情報の取り扱いが高度に個人化される以上、プライバシー保護や誤認識による情報抽出のリスクにも引き続き留意する必要がある。AIが記憶の補助として機能する未来の入口に立っている今、この技術がどこまで信頼を得て浸透するかが鍵となる。

Source:SamMobile