Appleが初めて投入する折りたたみスマートフォン「iPhone Fold」の予想価格が2,100〜2,300ドルとするリーク情報が、中国SNS「Weibo」の信頼筋より浮上した。これはGalaxy Z Fold 6よりも200ドル以上高く、現行のiPhone Pro Maxですら“手頃”に感じるレベルだ。

内部に折り目のないOLEDディスプレイやアンダースクリーンカメラ、複数の高性能カメラ、Touch ID、最新チップセットといったハード仕様の充実が背景にあるとされる。ディスプレイ供給にはSamsungが採用され、品質重視のAppleの選定基準が見えてくる。高価格に見合う革新性がどこまであるかが注目される。

iPhone Foldは2,300ドル超か Samsung製OLEDと高級素材で価格上昇に現実味

中国SNS「Weibo」に登場したリーカー「Instant Digital」によると、Appleの折りたたみスマートフォン「iPhone Fold」の価格は2,100ドルから2,300ドルの範囲になる可能性があるとされる。これは、Samsung Galaxy Z Fold 6より200ドル以上高く、現行のiPhone Pro Maxさえ“安く見える”水準だ。その背景には、Appleが折り目のないディスプレイを実現するためにSamsung製の高品質OLEDパネルを採用し、さらに筐体に高級素材を導入しようとしている方針があるとされている。韓国メディア「Business Korea」も、Appleが価格よりも品質を優先するため、Samsungが唯一の選択肢であったと報じている。

折りたたみ機構において目立ちやすい“折り目”の問題を、Appleが徹底して排除しようとしている姿勢は、過去の製品哲学とも一致している。仮にこの構造上の課題が解決されていれば、価格のインパクトはあるものの、技術革新への評価が勝る可能性もある。ただし、価格の高さは明らかに一般層の手に届きづらくするもので、Appleとしても製品のポジショニングを慎重に見極める必要があると考えられる。

最新仕様として浮上するアンダースクリーンカメラやTouch IDの復活

今回報じられたiPhone Foldには、従来のiPhoneにはない新要素が複数搭載される見込みである。そのひとつが、内部ディスプレイへのアンダースクリーンカメラの搭載だ。これは今朝の別リーク情報により示唆されており、ノッチやパンチホールのないフルスクリーン体験を追求するAppleの設計思想が反映されている。また、複数のメインカメラとともに、Touch IDの復活が検討されているとの情報もある。顔認証のFace IDと併用することで、セキュリティや利便性の向上を狙ったものと推測される。

これらの仕様が事実であれば、従来のiPhoneユーザーにとっては大きな進化となる。しかしながら、これらの機能が価格上昇の大きな要因となる可能性も否定できない。特にアンダースクリーンカメラのような先端技術は、製造コストや歩留まりに影響するため、量産段階での課題も多いと考えられる。機能面の魅力は確かに大きいが、その恩恵を実感できるかどうかは、使い勝手や完成度にかかっている。

7.8インチと5.5インチのデュアルディスプレイ構成に見る使用スタイルの変化

過去の噂では、iPhone Foldは7.8インチの内側ディスプレイと、5.5インチの外側ディスプレイを搭載するとされている。これは、従来のスマートフォンスタイルとタブレット的な利用スタイルを1台で両立させる設計であり、日常使いとコンテンツ閲覧を場面に応じて切り替えるという使い方を想定しているように見える。従来のiPhoneユーザーにはない可変性が、新しい利用体験を生む起点になる可能性がある。

ただし、このサイズ構成がもたらす快適さは、重量や厚みとのバランス次第でも変わる。Galaxy Z Foldシリーズでも課題とされてきた携帯性や持ちやすさをAppleがどう設計で解決するかは注目点だ。仮にこの点での最適解が提示されなければ、画面サイズのメリットは日常的な使いにくさとトレードオフになる可能性もある。技術的な挑戦とともに、実用性をどう確保するかが鍵となる。

Source:BGR