編集部
AppleはVision Proの次世代モデルに向けて、すでに生産準備を進めているとされる。注目すべきは、Macとの連携を強化する超低遅延のワイヤレス接続機能で、ガーマン氏によれば、Macの画面をVision Proにリアルタイムで転送できる仕組みの開発が進められているという。また、新モデルでは軽量化されたヘッドバンドや、別途開発中とされる有線接続型の派生モデルの存在も浮上している。
正式な発表はないが、WWDC2025でのお披露目の可能性が指摘されており、6月にはiOS 19やmacOS 16を含む複数の次期OSも発表予定であることから、Appleは今後数ヶ月で再び注目を集める展開となりそうだ。
Vision Pro 2に超低遅延ワイヤレス接続 Macとの連携強化で作業効率の向上を狙う
Appleが開発中とされるVision Proの次世代モデルには、Macとのシームレスな接続を実現する「超低遅延ワイヤレスシステム」が搭載される可能性が高まっている。Bloombergのマーク・ガーマンによれば、AppleはMacの画面をVision Proにリアルタイムで転送できる機能の開発を進めており、特にビジネス用途でのアプリ操作において高い没入感と操作性を提供する狙いがあるという。これにより、従来の画面ミラーリングでは実現しづらかった即時反応や操作レスポンスの向上が期待される。
現在のVision ProでもMacとの接続は可能だが、応答性や安定性には一定の制約がある。そこに焦点を当てた今回の仕様は、映像編集やコーディング、3D設計といった精密作業を行うユーザーにとって実用性が格段に増す可能性がある。Appleが描くのは、Vision Proを単なる表示端末ではなく、Macの拡張作業空間として活用する未来像だと言える。
一方で、このような機能の実装にはネットワーク環境やハードウェア性能に左右される側面も否定できない。あくまで快適に使える条件が整った場合に初めて真価を発揮する技術であるため、あらゆるユーザーにとって理想的な体験になるかどうかはまだ不透明な部分も残る。
軽量ヘッドバンドと有線モデルの開発情報 使用環境に応じた柔軟性を模索か
Vision Pro 2では、装着時の負担軽減とコスト削減を狙った軽量ヘッドバンドの導入も進められている。今回報じられた内容によると、Appleは従来よりも軽く、なおかつオーディオ機能を統合した新型ヘッドバンドを採用する可能性がある。長時間の装着を前提としたデバイスにおいて、頭部への圧迫感や疲労感の軽減は、没入感や作業効率に直結する非常に重要な要素である。また、軽量化が進めば製造コストにも影響が出るため、結果的に製品価格の抑制にもつながる余地がある。
さらに、Appleは別ラインとして「ケーブル接続型のVision Proモデル」も開発中であると報じられている。このモデルの存在は、無線環境が安定しない場所でも確実なパフォーマンスを発揮できる構成を目指したものと見られ、より多様な使用環境に対応しようとする姿勢の表れと受け取れる。有線接続は遅延や電力供給の観点でも安定性に優れており、特定のプロフェッショナル用途においてはむしろ歓迎される選択肢となるだろう。
こうした複数のモデル展開が現実となれば、用途に応じたデバイス選びが可能になり、Vision Proが単一のニッチ市場からより広い分野へと浸透する足がかりとなるかもしれない。ただし、これらの仕様はあくまで正式発表前の情報であり、最終的なプロダクトにどこまで反映されるかはまだ明言されていない。
Source：GEARRICE