Googleは2025年3月をもって、Android 12および12Lへのセキュリティパッチ提供を終了した。対象外となったのは4月公開分以降で、Android 13以降のバージョンのみが今後の修正対象となる。Android 12は2021年後半に登場し、現在もアクティブなデバイスの約14.7%が使用中だが、実際には多くの機種がすでにサポートを終了しているのが現状である。
Android 12のサポート終了が意味するもの

Googleは2025年3月末をもって、Android 12およびAndroid 12Lに対するセキュリティアップデートの提供を終了した。4月に公開されたセキュリティ速報からは、すでに対象から外されており、今後の修正はAndroid 13以降に限定される。Android 12は2021年に、Android 12Lは2022年にリリースされたが、今回の対応によって両者は実質的に公式サポート外となった。これにより、旧バージョンを使用し続ける端末には、新たなセキュリティ脅威への対策が施されないリスクが生じる。
一方で、現実にはAndroid 12にとどまっているデバイスの多くがすでにアップデートを停止されており、目立った混乱は報告されていない。たとえば、Pixelシリーズの該当モデルやGalaxy S10シリーズはすでに公式サポートが終了済みで、現在はAndroid 13以降を採用するGalaxy S20シリーズなどが最新パッチを受け取っている。Googleから正式な声明は出ていないが、Android Authorityが報じた関係筋の話が事実であれば、ユーザーにとっては今回の終了は“既定路線”と映る可能性がある。
実質的な影響は限定的 だが無視できない理由
Android 12を搭載したままのデバイスは2024年時点で全体の14.7%を占めていたが、これらの機種の大多数はすでにOS更新の対象外となっている。Google Pixelでは旧モデルのサポートがとっくに打ち切られ、SamsungでもGalaxy S10シリーズを最後にAndroid 12の提供は終了している。仮に今回の対応がなかったとしても、更新が停止された端末に新たなパッチが届く見込みはほとんどない状況であった。
それでもなお、セキュリティアップデートの正式な終了という事実には重みがある。特に、企業や個人で古い機種を運用しているケースでは、OSの脆弱性が突かれるリスクが現実的に存在する。また、Googleのセキュリティパッチが届かない以上、今後はメーカー独自で対応を続ける必要があり、これはすべてのブランドにとって現実的な選択肢とは限らない。したがって、今なおAndroid 12にとどまっているユーザーは、Playストア経由の一部更新に頼るのではなく、そろそろOSバージョンまたは端末の刷新を検討すべき局面にある。
Source:9to5Google