Motorolaはインド市場向けに「Moto Edge 60 Stylus」を発表した。本機は米国で販売されている「Moto G Stylus 5G(2025)」の実質的なリブランドモデルで、プロセッサーにSnapdragon 7s Gen 2を採用し性能を底上げ。6.67インチpOLEDディスプレイや50MPカメラ、5000mAhバッテリーを搭載し、Android 15をプリインストール。
スタイラス操作に対応し、サークル検索や手書きメモなど多彩な入力に対応するのが特徴。また、IP68等級の防塵・防水性能やMIL規格も取得し、実用性も重視されている。価格はRs 22,999(約270ドル)と米国価格よりも大幅に安く、同クラス製品の中でも競争力のある価格設定となっている。
スタイラス搭載とIP68対応がもたらす操作性と堅牢性の両立

Moto Edge 60 Stylusは、6.67インチのpOLEDディスプレイに加え、スタイラスを内蔵した設計を採用している。これにより、検索機能「Circle to Search」や手書きメモ、スケッチ、署名といった多彩な操作に直感的に対応できる点が注目される。スタイラスの活用を前提としたインターフェースが搭載されていることで、指だけでは実現しづらい繊細な操作にも柔軟に応じられる。また、防塵・防水性能としてIP68、さらにMIL-STD-810H準拠の堅牢性を備えることで、アウトドアや作業現場といった過酷な環境にも対応できる構成となっている。
このような構成は、屋外での作業や移動中にスマートフォンを活用する人々にとって有用であり、日常的な使い勝手と安心感の両立が図られているといえる。さらに、ディスプレイの最大3000ニトという高輝度仕様は、日差しの強い屋外でも画面視認性を確保するための設計と見られる。操作性と堅牢性を兼ね備えた構成は、スマートフォンを単なる通信手段にとどめず、タスク管理やクリエイティブ用途にも応じる一台としての価値を高めている。
Snapdragon 7s Gen 2採用による性能差と価格戦略の意図
Moto Edge 60 Stylusには、Snapdragon 7s Gen 2プロセッサーが搭載されている。このチップは、米国向けMoto G Stylus 5G(2025)のSnapdragon 6 Gen 3よりも高クロックで動作し、CPU性能の向上が見込まれる設計となっている。ベンチマーク上での数値上昇が示すとおり、処理速度の向上によりアプリ起動やマルチタスク操作の体感レスポンスが改善される可能性がある。ただし、実使用における差は小さいともされており、ユーザー体験の質はチップ性能だけでは測れない面もある。
注目すべきは、これだけの仕様を備えながら価格がRs 22,999(約270ドル)に設定されている点である。これは、米国でのMoto G Stylus 5Gの販売価格399ドルに対して大幅に安く、約33%の価格差がある。この価格戦略は、スタイラス搭載モデルが少ないインド市場での差別化と普及促進を意識したものであり、一定の機能性と性能を求める中価格帯のユーザー層への訴求を狙ったものと捉えられる。ハード構成と価格のバランスから見ても、エントリーモデルからの乗り換え候補として現実的な選択肢となりうる。
Source:Android Headlines