Motorolaの次期フラッグシップ「Razr 60 Ultra」がGeekbench上に姿を現し、Snapdragon 8 Elite(SM8750)をフル8コア構成で搭載し、マルチコアスコアでは8,840を記録した。これは同じSoCを7コアで用いるOppo Find N5のスコアを上回っており、性能面での優位性を示している。また、メモリは前モデルの12GBから大幅に増強された16GB構成となり、OSにはAndroid 15が搭載される予定である。

フリップ型折りたたみ端末における性能競争が本格化するなか、Galaxy Z Flip7の対抗馬としての位置づけが明確になった格好だ。従来型のラグジュアリー志向に加え、性能面でも本格的に攻めに転じる可能性がある。

8コア版Snapdragon 8 Elite採用でOppo Find N5を上回る性能に

Motorola Razr 60 Ultraが搭載するSnapdragon 8 Elite(SM8750-3-AB)は、7コア構成を採るOppo Find N5とは異なり、8コアすべてを有効にしたフルスペックのチップであることが確認された。Geekbenchのベンチマークスコアでは、シングルコアで2,878、マルチコアでは8,840という高得点を記録し、Oppo Find N5の平均スコア(約8,200)を大きく上回る結果となっている。この点からも、Razr 60 Ultraは処理性能において先代モデルや競合機を確実に上回る可能性がある。

この違いは、特にゲームや動画編集といった高負荷な用途において体感差として現れやすいと考えられる。SoC構成が同じであっても、各社が採用するバージョンや熱処理設計によって性能に差が出ることはよくあるが、今回の結果はMotorolaのアプローチがよりパフォーマンス重視に傾いたことを物語っている。一方で、発熱やバッテリー持続時間にどう影響を及ぼすかは今後の実機評価を待つ必要があるだろう。

RAM容量16GBとAndroid 15搭載で次世代仕様を先取り

Razr 60 Ultraは、昨年のRazr 50 Ultraが採用していた最大12GBのRAMを超え、16GBという大容量構成が確認されている。メモリが増加したことで、バックグラウンドアプリの保持力やマルチタスクの応答性向上が期待される。特に近年のAndroid端末では、AI処理や常駐アプリの増加により、RAMの余裕がパフォーマンス全体に直結する傾向が強まっている点にも注目したい。

また、OSにはAndroid 15がプリインストールされることが明らかになっており、最新のセキュリティやUI体験にも対応済みである可能性がある。Android 15は、過去のバージョンに比べてスムーズなアニメーション処理や通知周りの改善が噂されており、これとハードウェアの強化が組み合わされば、動作全体の質感にも良い影響をもたらすと見られる。2025年後半の折りたたみ市場における仕様の一つの基準になり得る構成といえそうだ。

Source:Notebookcheck