GoogleはPixelスマートフォンのサポート終了日を記した従来の明示的な表記を削除し、Pixel 8シリーズ以降では「発売日から7年間のアップデート提供」という表現のみに変更している。2024年末までは具体的な終了日が表形式で掲載されていたが、現在はWayback Machineの記録でのみ確認できる状態となっている。
さらに、従来の情報ページはリダイレクトされ、ユーザーは各自で発売日から年数を計算する必要がある仕様となった。この動きは、Pixel 6や7でアップデート期間が予告なく延長された前例とも関係している可能性があるが、Googleからの明確な説明はない。
明記されなくなったPixelのサポート終了日とその変更経緯

Pixel 8以降の端末に対し、Googleは「発売日から7年間のアップデート提供」とする一律の説明を採用し、それ以前まで明記していた「エンド・オブ・ライフ(EOL)」の具体的な年月を削除した。Pixel 9シリーズに関しては2024年末まで「2031年8月までサポート」と記されていたが、12月5日のタイミングでその記載が取り下げられたことが、Wayback Machineにより確認されている。また、従来のサポートページは現在では自動的にリダイレクトされ、機種ごとの発売開始日を示すページへ誘導されるようになっており、事実上、終了時期の自己計算が必要な仕様となっている。
この仕様変更は、Pixel 6や7シリーズでGoogleが予告なくサポート期間を延長した動きと時期的に重なる。明確な終了日を示さないことで、将来的に柔軟な運用を可能にする意図があるとも受け取れるが、その一方で、ユーザーはサポート期限の把握が難しくなり、製品選定や買い替え判断に影響を与える恐れもある。情報があいまいになったことで、透明性の面では後退していると受け止める声も少なくない。
「7年間保証」の落とし穴と、ページ設計がもたらす混乱
現在のGoogleサポートページには「発売日から7年間」という一文のみが残されており、詳細なカレンダー表記やモデルごとの比較は削除された。これにより、利用者は自身の端末のサポート終了日を正確に知るために、発売開始日を確認し、そこから7年後を計算する手間を強いられることになる。これは従来の「終了月の明記」よりも明らかに利便性が劣る構成であり、サポート期限の把握を直感的に行うことができない。
また、リダイレクト先となるページは、あくまで機種の発売開始情報を示すのみで、アップデートやEOLに関する説明は含まれていない。この点もまた混乱を招きやすく、特に新機種と旧機種の扱いに差異がある場合、その違いが明文化されていないことで誤解を生む可能性がある。情報を意図的に簡略化したのか、あるいは運用の柔軟性を高める狙いがあるのかは不明だが、結果としてはユーザーにとって分かりづらくなっているのは明らかである。今後、再び明確な記載に戻るかどうかも注視されるポイントとなるだろう。
Source:9to5Google