Pixel 10シリーズ向けとされる未発表の壁紙がリークされ、Googleのデザイン哲学に変化が見られる可能性が浮上した。今回判明した壁紙は、Pixel 10、Pixel 10 Pro、Pixel 10 Pro XL用とされ、明るく鮮やかな色合いと落ち着いた中間色が明確に分かれている点が特徴である。
9To5Googleはこれらを「ガラスのような美しさ」と評価しており、一部にはカラフルなレンズや赤血球を想起させる造形も見られるという。こうした質感と色彩の違いは、機種ごとに異なる本体デザインやカラーバリエーションのヒントとなる可能性もある。
壁紙に込められた質感の変化と機種ごとの差異

Pixel 10シリーズのリークされた壁紙には、従来のPixelデザインと一線を画す質感と色のバリエーションが見られる。Pixel 10向けは鮮やかで高彩度な色調が特徴的であるのに対し、Pixel 10 ProおよびPixel 10 Pro XLは青や緑、タンといった中間色を基調に、より落ち着いたトーンで構成されている。また、ProとPro XLの壁紙にはデザインの差異が確認されているものの、色味は共通しており、シリーズ内での統一感を意識した設計であると読み取れる。
9To5Googleはこれらの壁紙を「ガラス」や「レンズ」に例えており、素材感を意識した視覚演出が今回のデザインテーマである可能性を指摘している。形状については、赤血球のようなオーガニックなパターンが目立ち、自然物からインスピレーションを受けているとの印象も強い。ただし、それがGoogleの意図するテーマであるという確証はなく、今後の正式発表を待つ必要がある。
Pixelシリーズでは毎年、壁紙を通して本体デザインの方向性が示唆されることが多く、今回もその例外ではない。シリーズごとの色調の変化は、視覚的にも性能差とは異なる”クラス”を感じさせる要素となっており、壁紙の在り方そのものがデバイス体験の一部として確立されつつある。
カラーの再利用と新色追加の可能性のバランス
今回の壁紙リークに連動する形で、Pixel 10シリーズの本体カラーに関する情報も注目されている。すでにPixel 10のCADレンダリングでは、Pixel 9シリーズと同じ「Peony(芍薬)」が登場しており、またPixel 10 Pro XLには「Hazel(ヘーゼル)」の存在も確認されている。これらはいずれも過去シリーズで使用された色であり、Googleがカラーラインナップを引き継ぐ方針である可能性を示している。
ただし、Pixelシリーズでは新モデルごとに1色程度の新色が追加される傾向があるため、完全に既存色の使い回しというわけではないと考えられる。事実、Pixel 8シリーズでも「Hazel」は存在したが、その色味は微妙に異なっており、名称が同じでも表現には差が設けられていた。
今回の壁紙が本体カラーと連動しているかは断定できないが、過去にGoogleがそのような手法を採用したことはある。Mystic LeaksがTelegramで述べたように、今回の壁紙の色調が本体デザインを先取りしている可能性は否定できず、特に明るい色調を用いたPixel 10の壁紙が新色導入の布石となっている可能性もあるだろう。全体としては、再利用と刷新のバランスを取るというGoogleの慎重な姿勢がにじみ出ている。
Source:Android Headlines