サムスンは、耐久性を最重視したスマートフォン「Galaxy XCover7 Pro」とタブレット「Galaxy Tab Active 5 Pro」を正式発表した。いずれも過酷な環境での使用を想定しており、MIL-STD-810H準拠の耐衝撃設計、交換可能なバッテリー、AI機能の強化が特長となっている。XCover7 ProはSnapdragon 7s Gen 3を搭載し、7年間のソフトウェアサポートに対応。タブレットは大型バッテリーとSペンの防水使用を可能にし、医療や建設現場など現場系業務での利用に適した仕様に仕上がっている。
両モデルとも最新のAndroid 15を搭載し、日光下でも見やすい「Vision Booster」や、ノイズ低減スピーカーなど現場に即した機能を多く備える。耐久性と長期運用を重視する用途では、見た目より中身を重視したこのアプローチが、確かな選択肢となり得る。
過酷な環境でも動作する堅牢性と実用性を両立した設計

Galaxy XCover7 ProとGalaxy Tab Active 5 Proは、MIL-STD-810Hに準拠した耐衝撃性やIP68等級の防塵防水性能など、極限の現場環境でも安定して動作する設計を採用している。XCover7 Proは1.5メートルの高さからの落下にも耐え、タブレットも専用カバー込みで同等の耐久性を誇る。さらに両製品ともに手袋をつけたままの操作や濡れた画面へのタッチ操作に対応しており、建設現場や医療・製造業といった環境での使用に適した設計がなされている点が特徴だ。バッテリーはスマートフォンで4,300mAh、タブレットでは10,100mAhと、連続使用を前提にした大容量仕様となっており、前モデルからの強化点として際立つ。
耐久性に加えて、AIによる画像処理や検索補助などの機能も実装されており、単なるタフネスモデルにとどまらず、日常的な業務ツールとしての性能も備えている。交換可能なバッテリー構造やノーバッテリーモードといった仕様も、現場での運用を念頭に置いた設計思想の表れである。これらの特徴は、一般的なスマートデバイスと一線を画す明確な実用性に裏付けられており、装飾的な要素よりも確実性を重視するニーズに応える構成となっている。
長期運用を支えるソフトウェアアップデートと性能バランス
Galaxy XCover7 Proは7年間、Galaxy Tab Active 5 Proは8年間のOSおよびセキュリティアップデート提供が予定されており、Android 15を標準搭載する。企業や組織での導入を視野に入れる場合、この長期的なサポート体制はコスト削減と運用効率に直結する要素といえる。また、両モデルに共通して搭載されるSnapdragon 7s Gen 3プロセッサは、処理性能と省電力のバランスに優れ、日常的なタスク処理はもちろん、AI活用による写真編集やサーチ機能などにも対応する構成だ。
XCover7 Proでは6GB RAMと128GBストレージ(最大2TBのmicroSD拡張対応)を備え、タブレットは最大8GB+256GBの構成に対応。さらにノイズ低減スピーカーや「Vision Booster」機能による視認性向上など、ハード面でも長期運用に耐えうる完成度がある。これらの機能は見た目の派手さよりも、日々の安定した動作やサポート体制を重視するユーザーにとって重要な選択要素となる。スペック重視ではなく、総合的な信頼性と運用性を考慮した際にこそ、本機種の強みが浮き彫りになる構造といえる。
Source:CNET