暗号資産XRPは、短期から長期にかけて複数のテクニカル指標が交錯する中、$2.05〜$2.20の狭いレンジで攻防を続けている。日足では中期下落トレンドからの反発局面にあり、1時間足ではダブルボトム、4時間足では高値圏での保ち合いが確認されている。
買いシグナルを示す移動平均線やMACDが存在する一方で、ストキャスティクスやCCIなど一部オシレーターは中立または弱気の傾向を示しており、市場の方向感に迷いが見られる。今後$2.20を上抜けられれば強気転換の可能性が高まるが、下方に転じた場合は$1.90割れまでの下落も警戒される局面である。
短期的には$2.20上抜けが焦点 テクニカル指標が示す方向感の交錯

XRPは現在、$2.05から$2.20の価格帯でレンジ推移を続けており、複数の時間軸で異なるチャートシグナルが出ている。1時間足では、$2.035からの回復を受けてダブルボトムの形成が視野に入り、短期の陽線と出来高増加が強気転換の兆しを見せる一方、4時間足では$2.05〜$2.15の保ち合い圏で明確なブレイクアウトが見られず、市場参加者は上昇継続への確証を求めている。特に$2.105および$2.16といった水準は短期的なレジスタンスとして意識され、これらの突破が買い方の優勢を明確にする節目となる。
加えて、移動平均線のシグナルにも注目が集まる。EMA10とSMA10は上昇サインを示しているが、EMA20やSMA30は依然として弱含みで、短期と中期での乖離がトレンド判断を難しくしている。モメンタムやMACDが買いを示唆する一方で、Awesome OscillatorやCCIが不確実性を示しており、市場センチメントのばらつきも相まって明確な方向感が出にくい状況にある。短期トレーダーにとっては、$2.20を抜けるか否かが今後のポジション構築の鍵となるだろう。
長期トレンドはなお不透明 日足と移動平均にみる反発と抵抗のせめぎ合い
XRPは中長期の視点では依然として下落トレンドの渦中にある。過去に$2.592をつけた後に大幅な下落を見せ、現在は$2.10付近で足場を固めているが、これは単なる一時的反発に留まる可能性も否定できない。日足チャートでは、$1.611の底値からの戻りを経て高出来高の陽線が見られるものの、これは本格的な上昇基調の転換というよりも、蓄積フェーズに入った段階と解釈するのが妥当である。
テクニカル面では、SMA200($1.91)およびEMA200($1.96)が長期的なサポートとなっている一方、EMA50($2.22)やSMA100($2.48)が依然として強いレジスタンスとして意識されており、上昇圧力には限界がある。日足レベルで$2.20を明確に上抜ければ、$2.30〜$2.40という上値目標が視野に入る可能性はあるが、そのためにはファンダメンタルズや市場全体のリスクオン環境も必要条件となる。現段階では強気と弱気の力が拮抗しており、トレンドの明確化にはもう一段の材料が求められる局面である。
Source:Bitcoin News