2025年に登場するMotorola Razr PlusとSamsung Galaxy Z Flip 7は、折りたたみスマートフォン市場における次世代の主役を争う存在である。Razr Plusは165Hzのリフレッシュレートや木目調デザイン、50MPの三眼カメラ、最大2TBのストレージを備え、スタイルと性能の両面で先進的だ。

一方、Galaxy Z Flip 7はカバーディスプレイの大型化とAndroid 16ベースのOne UI 8による実用性の強化が図られ、バランスの取れた仕上がりが期待される。価格はRazrが約999ドル、Flip 7は1,099.99ドルからと想定され、発売時期はそれぞれ4月と8月とされている。

木目デザインと165HzのOLEDで差別化を図るRazr Plusの独自路線

Motorola Razr Plus(2025年モデル)は、視覚的な魅力と高性能な表示技術で他機種との差別化を狙っている。6.9インチのOLEDディスプレイは最大165Hzのリフレッシュレートを誇り、ゲームや動画再生時の滑らかさで従来機を上回る印象を与える。また、新たに投入された木目調の筐体は、ガラスやメタル主体のスマートフォンとは一線を画すデザイン性を打ち出しており、個性や素材感にこだわる層の関心を引く仕上がりである。

このような設計は単なる外観の違いにとどまらず、所有する満足感や使う楽しさにつながる可能性を秘めている。スペック競争が横並びになりつつある中で、質感や触感といった物理的な体験を重視する姿勢は、これからの高級スマートフォン選びに新たな軸を持ち込むとも言える。従来の「ハイエンド=ガラス×金属」という定義を再考させる選択肢となるかもしれない。

カバーディスプレイ大型化とOne UI 8で実用性に磨きをかけるZ Flip 7

Galaxy Z Flip 7では、従来よりもさらに大型化されたカバーディスプレイが導入されるとされており、これにより閉じた状態でも通知やウィジェット、簡易操作の確認・実行が可能になる見込みだ。画面を開かずに天気や予定、音楽操作といった日常的なタスクがこなせるようになることで、使い勝手が大きく向上する。さらに、搭載予定のAndroid 16ベースのOne UI 8ではマルチタスク性能が高められ、複数アプリの同時利用がより直感的に操作できるようになる。

この進化は、スマートフォンを素早く使いたい場面や片手操作を重視する利用シーンで特に有効であり、タブレット的な使い方よりも機動力を優先する人にとっては強い魅力となる可能性がある。単に性能が高いだけではなく、日常的な手間を減らす方向に最適化された進化は、折りたたみ端末の方向性として一つの到達点になり得るだろう。

Razrはバッテリーとストレージで攻める Flipは均整型の構成で応戦

Motorola Razr Plusは、ハイエンド機にふさわしい構成としてSnapdragon 8 Eliteチップセットに12GB RAM、最大2TBのストレージを採用し、バッテリーも4,500mAhかつ68Wの急速充電に対応するなど、性能重視のスタンスを明確に打ち出している。大量のメディア保存や長時間使用が前提のユーザーにも十分対応できる構成であり、数字の上では非常に強力なスペックであることは間違いない。

一方のGalaxy Z Flip 7は、Snapdragon 8 EliteもしくはExynos 2500を採用する可能性があり、RAMは同じく12GBだが、ストレージは最大512GB、バッテリー容量は4,300mAhにとどまる見通しである。特定のスペックではRazrに譲る形だが、全体的なバランスや発熱・持続性の面ではSamsungらしい調整が施されると考えられる。派手さではRazrに軍配が上がる一方で、安定性や長期的な使用においてFlip 7が本領を発揮する可能性もあり、選択は使い方によって変わってくるだろう。

Source:Analytics Insight