Xiaomiは、中国市場で高性能Mini LEDモニター「Redmi Monitor G Pro 27Q」を4月24日に発売する。27インチQHD解像度のIPSパネルは180Hzのリフレッシュレートと1msの応答速度を備え、1152分割のローカルディミング対応Mini LEDバックライトによりVESA DisplayHDR 1000を取得。最大2000ニトの高輝度と深い黒の表現が可能となっている。

色精度においてもΔE<1、DCI-P3とAdobe RGBを99%、sRGBを100%カバーする広色域仕様で、映像制作や写真編集などの用途にも対応する。HDMI 2.0やDisplayPort 1.4などの豊富な接続端子とフルアジャスタブルスタンドも搭載し、ゲーミングからクリエイティブ作業まで幅広く活用できる仕様といえる。

180Hz駆動とΔE<1色精度が示すRedmi G Pro 27Qの設計思想

Redmi Monitor G Pro 27Qは、180Hzの高リフレッシュレートと1ms GTG応答時間を備えたIPSパネルを採用し、激しい動きのあるゲームプレイにも対応する仕様となっている。また、ΔE<1の高精度な色再現により、色の正確性が求められる映像制作や写真編集などのクリエイティブ用途にも対応可能である。これに加え、1152ゾーンのMini LEDによるローカルディミングやDisplayHDR 1000認証によって、明暗差の表現力も飛躍的に向上しており、最大2000ニトの輝度でHDRコンテンツの表現力が強化されている。

Redmiブランドながら、これほどまでにスペックを盛り込んできた背景には、ゲーミングとクリエイティブの両分野をひとつのモニターでカバーしようというXiaomiの狙いがあるとみられる。過去のRedmiシリーズと比較しても、今回はMini LEDや広色域、色精度などハイエンド指向の構成が目立ち、単なるエントリー向けラインではなく、プロ用途に迫る競争力を持たせた設計と言える。JD.com限定での発売という点も、需要の見極めを含んだ慎重な市場投入戦略と解釈できるだろう。

接続性と可動性で作業環境を選ばない柔軟な設計

Redmi G Pro 27Qは、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4×2、ヘッドフォンジャックを装備し、最新のPCからゲーム機、周辺機器まで幅広く接続できる構成を整えている。さらに、上下高さ調整、左右スイーベル、縦回転、チルト調整に対応するフルアジャスタブルスタンドを標準で搭載しており、使用環境に合わせたエルゴノミクスの確保が可能である。可動性を重視した設計は、長時間の作業やゲーミングセッションにおいて身体的な負担を軽減し、集中力の維持にもつながる。

また、Xiaomi独自の「Qingshan(青山)」アイケア技術により、ブルーライトの軽減とちらつき防止機能を統合し、目の疲れを抑える配慮も見逃せない。これらの仕様は、単に性能を追求するだけでなく、実際の利用シーンにおいての快適性や使いやすさも重視している点が特徴である。4月24日の発売時点で価格が未発表という点は、価格帯によって評価が大きく左右される部分だが、スペックだけを見ればミドル~ハイエンド市場への本格参入を意識した内容と考えられる。

同時発表のRedmi G Pro 27Uが示す上位機の存在意義

Xiaomiは同日に「Redmi G Pro 27U」も発表予定であり、こちらは4K解像度のMini LEDパネルを搭載し、可変リフレッシュレートは160Hzから最大320Hzに対応、輝度も最大1600ニトとされている。また、ΔE<1の高色精度、HyperOSによるスマート機能、豊富な接続性を特徴としており、G Pro 27Qとは明確に役割を分けた製品設計がうかがえる。このスペック構成は、より高精細な映像表現を必要とするユーザーや、eスポーツなど超高リフレッシュレートを重視する層に向けたものである可能性が高い。

同一ブランドから明確な性能のグラデーションを持つ製品を同時展開することは、Redmiシリーズの中でユーザーが求める用途やレベルに応じて選択肢を提供するという意味で非常に戦略的である。G Pro 27Qが高性能かつ実用性に優れたバランス型である一方、27Uはその性能を一段上に引き上げたプロフェッショナル寄りのハイエンドモデルという位置づけと考えられる。今後、この2モデルの価格設定によっては、Redmiブランド全体の製品価値が大きく再定義される可能性もある。

Source:Gizmochina