Motorolaの次期フリップ型スマートフォン「Razr 60 Ultra」が、ついに防塵性能を備えて登場する可能性が高まっている。これまでのモデルは防水こそ備えていたが、防塵には非対応であり、Galaxy Z Flipシリーズとの差が際立っていた。著名リーカーEvan Blassによるリーク画像では、エッジ・ツー・エッジのカバー画面や50MPトリプルカメラ構成など、デザインと性能面での大幅な進化が確認されている。

Snapdragon 8 Eliteチップや16GB RAM、1TBストレージなどのハイスペックに加え、4,700mAhバッテリーと68W急速充電といった電力面の強化も特徴だ。一方でソフトウェアサポートでは、7回のOSアップデートが予定されているGalaxy Z Flip 7が依然として優勢となる見込み。

Razr 60 Ultraが示す折りたたみスマホの耐久性進化

Motorola Razr 60 Ultraは、防水性能に加えて新たに防塵性能を獲得したとされる点が大きな注目を集めている。従来モデルであるRazr 50 UltraはIPX8認証により防水に対応していたものの、防塵機能には非対応だった。しかし今回のリークによれば、Z Flip 6と同等の防塵・防水機能を兼ね備える仕様が導入される見込みであり、これは日常使用における安心感を大きく高める要素となる。折りたたみディスプレイを採用する端末にとっては、機構上どうしても脆弱性が生じがちであるため、このアップグレードは非常に意義深い。

その一方で、サムスンのGalaxy Z Flipシリーズが長年にわたり積み上げてきた信頼性や品質管理の実績には依然として差がある。防塵対応という一点では肩を並べる可能性が出てきたとはいえ、実機の堅牢性やヒンジ部分の耐久性など、トータルでの完成度はまだ比較対象として慎重に見極める必要がある。とはいえ、この変更はMotorolaが真にプレミアム機種の領域に踏み出そうとしている証とも言える。

スペック競争ではRazrが一歩先行か カメラやバッテリーがZ Flip 7を上回る可能性

リーク情報によると、Razr 60 Ultraは50MPのセルフィーカメラ、OIS付きの50MPリアカメラ、そして2倍ズーム可能な50MP望遠カメラという構成が採用される予定であり、現行のGalaxy Z Flipシリーズと比べても撮影機能の充実度が際立っている。また、画面についても4インチのカバー画面と7インチのメインスクリーンを備え、視認性や操作性の両面で妥協のない設計がなされている点が特徴的だ。

さらに電源周りでもアドバンテージが見込まれており、4,700mAhの大容量バッテリーと68Wの急速充電に対応するとの情報がある。これは、Galaxy Z Flip 7の4,300mAh・25Wに比べて大きな差がある。日常的な使用時間や充電のストレスを軽減できる可能性は高く、スペック重視のユーザーには大きな魅力となりそうだ。ただし、スペックの数値上では優れていても、発熱や電池持ちなど実使用時のバランスには引き続き注視する必要があるだろう。

OSアップデート保証の差が生む中長期的な安心感

Razr 60 UltraはAndroid 15を搭載し、最大で3回のOSアップデートが提供される予定であるのに対し、Galaxy Z Flip 7はAndroid 16とOne UI 8.0を搭載して登場し、7回の主要アップデートを受けられるとされている。これは、Android 23までの長期サポートを意味しており、買い替えサイクルが長くなりがちな高価格帯スマホでは極めて重要な要素となる。見た目やハードの進化だけではカバーしきれない価値が、ソフトウェアの持続性に現れている。

セキュリティ更新の面でも、サムスンはAndroidエコシステム内でもトップクラスの対応期間を誇っており、最新OSだけでなく日々の安全性にも関わる要素として評価されている。一方でMotorolaは近年改善の兆しを見せてはいるものの、サポート体制においてはやや不安が残るのが現状だ。こうした背景を踏まえると、スペックに惹かれるか、長期的な信頼性を重視するかで選択の基準は大きく分かれそうだ。

Source:SamMobile