Samsungが今後リリース予定の「One UI 8」は、従来のような目を引く機能追加ではなく、既存機能のブラッシュアップに重点を置くアップデートになると、信頼性の高い社内情報筋が明かした。One UI 7のような大規模な変化は見られず、動作の安定性や使い勝手の向上といった地味ながら実用的な改善が中心となるという。

特にGalaxy S22シリーズについては、次期AI機能などの“目玉要素”が導入されない可能性が高く、昨今のAI重視の流れからは一歩後れを取る形になる。ただし、これは長期利用を見据えた信頼性重視の方針とも受け取れ、毎年の激変を求めないユーザー層には好意的に映る側面もある。

One UI 8は「微調整」に注力 大規模な刷新は見送りへ

Samsungが2025年後半に提供予定のOne UI 8は、従来の大型アップデートとは異なり、既存機能の精度向上や日常的な使いやすさに重点が置かれると、Sammy Fansが報じている。信頼性の高い内部関係者によれば、ビジュアルデザインの一新や機能の大幅追加といった変更は今回は見送られ、パフォーマンスの安定性やバッテリー効率の改善など、日常使用に直結する部分の強化がメインになるという。

このようなアプローチは、「壊れていないものは直すな」という考え方に基づくものであり、毎年新機能を追い求めるユーザーにとってはやや物足りなさを感じるかもしれない。一方で、現在のOne UI 7がすでに高評価を得ていることを踏まえると、無理な変化を加えず完成度を高める姿勢には一定の納得感もある。

また、同アップデートはGalaxy Z Fold7シリーズと同時発表される可能性が高く、フラッグシップ端末との親和性も意識されているようだ。ソフトウェアとハードウェアをセットで最適化することによって、体感性能の向上を狙う動きといえるだろう。

Galaxy S22シリーズのAI機能は非対応か 進化から一歩離れる可能性

今回のアップデート方針の中でも特に注目すべきは、Galaxy S22シリーズがOne UI 8における一部主要AI機能の恩恵を受けられない可能性があるという点だ。これにより、2022年に登場したこのシリーズの所有者は、最新世代のAI支援機能やスマートアシスタント機能のフル活用ができない状況に直面する可能性がある。

現時点では開発中のため機能の内容は非公開とされているが、AIに関連する高度な処理や新たなUX要素が最新端末のみに展開されるとなれば、S22世代との差別化はさらに進むことになる。ただし、これは技術的な限界というよりも、今後の機種サイクルやアップデート対象の範囲を絞ることで、より効率的なソフトウェア開発を行うための措置と考えることもできる。

AI処理におけるSoCの性能差や専用エンジンの有無が機能差に直結する可能性は高く、S22シリーズが抱えるハードウェアの制約も背景にはあるだろう。とはいえ、近年のフラッグシップであるS22が早くも対応対象外となる展開は、一部のユーザーにとっては不満の声を生む要素にもなり得る。

Source:Sammy Fans