Vivoが新たに発表した「Pad 5 Pro」は、MediaTek Dimensity 9400や144Hz駆動の13インチIPSディスプレイ、合計8基のスピーカーなどを搭載し、約399ドルという価格設定ながらハイスペックを詰め込んだAndroidタブレットである。

画面は3:2比率の3096×2064ピクセル、最大輝度1,200ニトと高精細かつ明るく、マルチタスクや動画視聴にも適した構成。大容量12,050mAhバッテリーと66W急速充電、PCのサブディスプレイ機能も備え、実用性は高い。

13インチ高精細ディスプレイと8スピーカーが生む映像体験の没入感

Vivo Pad 5 Proは、3096×2064ピクセルの解像度と3:2のアスペクト比を持つ13インチIPSディスプレイを搭載し、リフレッシュレートは144Hzに対応する。最大輝度1,200ニトとHDRコンテンツにも適した明るさを誇り、動きの激しい映像表現にも滑らかさを維持する。また、8基のスピーカーを本体に内蔵し、立体的かつバランスの取れた音響再生を実現。動画視聴やゲーム、ビデオ会議といった用途において、視覚と聴覚の両面から高い没入感を提供する仕様となっている。

この画面仕様とスピーカー構成の組み合わせは、エンタメ重視のユーザー層にとって確実に魅力的に映る。特にタブレットでの映像体験にこだわる層にとっては、iPadシリーズやGalaxy Tabといった既存モデルとの差別化を感じやすい構成だと言える。あくまで性能面に限った比較においても、価格を考慮すれば、画質や音質の満足度は十分に高いものとなりそうだ。

Dimensity 9400とOriginOS 5が生む高い汎用性とノートPC級の活用力

Pad 5 Proには、MediaTekのフラッグシップSoCであるDimensity 9400が搭載されており、8GB以上のRAMと組み合わされることで多様なアプリの同時利用にも耐える設計となっている。さらにVivo独自のUI「OriginOS 5」では、分割画面やフローティングウィンドウといったマルチタスク機能を提供しており、オプションのトラックパッド付きキーボードとスタイラスペンを組み合わせることで、タブレットでありながらノートPCのような運用も可能となる。

このような構成は、文書作成や表計算、クラウド操作といった生産性用途にも踏み込める余地を持ち、Androidタブレットとしては異例の活用範囲を実現している。ただし、その操作性や互換性がどこまで日常使用に耐えるかは、実機のUI最適化やアクセサリの品質に左右される部分もある。とはいえ、セカンダリーディスプレイとしてWindows PCやMacと連携できる点を含め、使い方次第では従来のタブレットの枠を超える存在となり得る。

大容量バッテリーと高速充電対応により携帯性と長時間駆動を両立

Pad 5 Proは12,050mAhの大容量バッテリーを内蔵し、動画視聴において最大16時間の連続再生が可能とされている。さらに、USB-Cポートは最大66Wの急速充電に対応しており、限られた時間でも素早く充電を行える設計だ。ポート自体も5Gbpsの帯域に対応し、データ転送やアクセサリ接続にも幅がある。重さは約1.3ポンド(約590g)未満とされ、画面サイズを考慮すれば携帯性も十分に維持されている。

モバイル用途におけるタブレット選びでは、バッテリー駆動時間と充電速度のバランスが重要なポイントとなるが、Pad 5 Proはこの点で優れた仕様を備えている。ただし、長時間使用時の発熱や、フル性能での持続時間には個体差や利用環境の影響も考えられるため、すべてのケースにおいて理想的な駆動を保証するものではない。とはいえ、この構成があれば、ビジネスや旅行時でも安心して持ち歩ける選択肢として検討する価値はある。

Source:NotebookCheck