Samsungは、One UIの高度なカスタマイズを可能にするGood Lockのグローバル展開に伴って生じたモジュールの欠落問題を解決し、LockStarやHome Up、NotiStarなどの主要モジュールを再導入した。一方で、Galaxy to Share、Dropship、RegiStarといった韓国向けに設計された3つの機能は今回のアップデートで削除されており、地域限定の仕様へと立ち返った形となる。
一時的にアクセス不能だったカスタマイズツール群が世界中で再び利用可能になったことで、Good Lock本来の多機能性が復権された格好だ。ただし、韓国以外のユーザーには一部の高度な連携機能が依然提供されない状況にあり、利便性の地域格差は今後の課題となる可能性がある。
復活した主要モジュールとその役割

Samsungが配信した最新のGood Lockアップデートでは、グローバル展開後に一時的に利用不能となっていた複数のモジュールが再び使用可能となった。復旧が確認されたのはLockStar、Home Up、NotiStar、MultiStar、ClockFace、Display Assistant(ベータ版)などで、いずれもOne UIの操作性や視覚表現を拡張する役割を担う。たとえばLockStarはロック画面の構成を細かく変更でき、Home Upはアプリドロワーやフォルダの動作を自在に調整可能にするなど、ユーザーごとの使い勝手に寄り添う設計が特徴である。
これらのモジュールが復活したことで、Good Lockが本来持つ拡張性やカスタマイズ性能が各国のユーザーにも正しく届く状態となった。特にDisplay Assistantのような実験的機能に触れられる機会が広がった点は、今後のフィードバックや開発の方向性にも影響を与えると考えられる。Samsungの対応スピードや、安定した利用環境の整備への姿勢も含めて、今回の修正は一定の評価に値する。
韓国専用モジュールの削除と地域限定仕様への回帰
今回のアップデートでは、Galaxy to Share、Dropship、RegiStarの3つのモジュールがグローバル版から削除されている。これらはもともと韓国市場向けに展開されていた機能で、ローカルネットワークを利用した共有機能や、端末間での高速転送を可能にする独自仕様が含まれていた。アップデートによってリストから除外されたことから、Samsungはこれらの機能を再び韓国限定に戻した可能性が高い。
ただし、削除の理由や今後の方針について公式な言及はなく、技術的な制約や法的な調整の影響を受けている可能性も否定できない。特定地域のみで利用可能な機能が存在することは、プラットフォーム全体としての一貫性に疑問を残すが、地域ごとの利用スタイルやインフラ事情を踏まえた差別化とも捉えられる。今後、ユーザーからの要望や利用実態に応じて、これらのモジュールが再び国際展開される可能性もあるが、現時点では不透明である。
Source:Android Authority