2025年4月23日、ビットコインは24時間で65,000ドルから70,000ドルへと急騰し、暗号資産市場に再び強気ムードが広がった。CryptoCompareのデータでは、主要取引所における当日のBTC取引量は500億ドルを突破し、なかでもBTC/USDペアは300億ドルという突出した規模を記録。

同時にGlassnodeは、アクティブアドレスが20%増加し120万に達したと報告しており、新規参入者の波が価格上昇に拍車をかけている可能性を示唆している。テクニカル指標も過熱感を示すなか、市場は短期的な調整を警戒しつつも、さらなる上昇余地を残している。

主要アルトコインにもその熱が波及し、イーサリアムやライトコインもそれぞれ5%、7%の上昇を見せた。今後の展開は、取引量の持続とオンチェーン指標の推移が鍵となる。

取引量とアクティブアドレスの急増が示すビットコイン市場の活況

2025年4月23日、ビットコインは65,000ドルから70,000ドルへと24時間で急騰し、暗号資産市場における注目を一気に集めた。特筆すべきは、CoinMarketCapとCryptoCompareの報告が一致して示す取引量の増大である。当日、BinanceやCoinbaseを中心とした取引所では、合計で500億ドル以上のビットコインが売買され、そのうちBTC/USDペアが300億ドルを占めた。この規模は過去1か月の平均取引量である300億ドルを大きく上回る数値であり、相場の過熱を示唆している。

一方、Glassnodeが指摘するオンチェーンデータにおいても、同日のアクティブアドレス数が20%増の120万に達したことが報告されている。この動きは市場への新規参入者、もしくは既存ユーザーの積極的な関与を意味し、単なる価格上昇以上に市場の構造的な動きとして注目される。こうした基盤の強さが価格上昇を支えているとも言える。

ただし、急激な流入が短期的な利確売りを誘発するリスクも孕んでおり、今後は取引の継続的な活発さとユーザーの定着が鍵を握ることになる。価格だけでなく、こうした内部の活性度がビットコイン市場の持続性を測る重要な指標となる。

テクニカル指標が示す市場の過熱感と反動への警戒

TradingViewやCoinigyが示す複数のテクニカル指標も、現在のビットコイン市場の温度を的確に映し出している。RSI(相対力指数)は75を超え、一般的に「買われすぎ」とされる水準に達しており、市場全体に強い上昇圧力がかかっていることを物語っている。さらに、MACD(移動平均収束拡散法)においては強気のクロスオーバーが発生し、ボリンジャーバンドの拡大も観測されるなど、短期的な上昇トレンドが鮮明となっている。

こうした指標は一見、さらなる上昇の余地を感じさせるが、裏を返せば過熱状態にあるとも読み取れる。特にRSIの高止まりは過去にも急落の前兆とされる局面でしばしば確認されてきた。過去の類似局面では、強気相場の中でも調整局面が数日以内に訪れることが多く、今回も例外とは限らない。

現時点での価格上昇が持続可能であるか否かは、単にトレンドの勢いだけでなく、押し目買いの厚みや売り圧力の有無によって大きく左右される。テクニカル面における「加熱と調整」の綱引きが、今後の方向性を左右する分水嶺となる可能性が高い。

アルトコイン市場への波及と仮想通貨全体の連動性

ビットコインの急騰は、他の主要暗号資産にも連鎖的な影響を及ぼしている。CoinGeckoの報告によれば、同日午後2時(UTC)時点でイーサリアムは5%上昇して3,500ドル、ライトコインは7%上昇して200ドルに達した。これは市場全体の資金流入を示すものであり、単独の価格高騰というより、仮想通貨全体に波及する相場の動意と捉えるべきである。

ビットコインとその他の仮想通貨との価格連動性は以前から指摘されてきたが、今回はその動きが特に鮮明である。取引量がBTCに集中している一方で、アルトコイン市場にも資金が循環しており、投資家のリスク選好が一時的に強まっている様子が見て取れる。

ただし、アルトコインの上昇はビットコインの価格動向に依存している面が強く、BTCの反落があれば即座に影響を受けやすい構造にある。投資家としては、短期的なチャンスを活かす一方で、相場の転換点に対する警戒を怠ってはならない。仮想通貨市場全体の強弱を見極めるには、BTCの動向を軸とした市場連動性の解析が不可欠である。

Source:Blockchain.news